鍼灸師でも対応可能?

Q.
小脳変性で手が拘縮し施設の方より診てもらいたいと依頼がありました。
この場合鍼灸師が訪問する事は可能ですか?
(小脳変性はマッサージが対象の疾患に当てはまる様ですが)

鍼灸の適応症は基本6疾患、その他医師が同意した病名とあります。


鍼灸師がマッサージやリハビリ的なこともするのであれば、求人の際、
鍼灸マッサージの両資格者にこだわらず鍼灸師だけの資格者でも
問題なく仕事を依頼しても良いものでしょうか?


A.
鍼灸師のみでも訪問治療の依頼を受けること自体はまったく問題ないと思います。



ご依頼を受ける際に気を付けなければならないのは、そのご依頼の患者様の
状態が保険請求の条件にあたるかどうかということですので、患者様のご状態について、ご相談のあった段階で細かくヒアリングをすることが重要です。



お電話で確認しておくことは、

・歩行困難であるか(その程度)
・既往歴
・ご年齢
・保険証の種類
・障害者手帳や介護認定があればその程度

大体この辺りをチェックして
対象になりそうな方には無料体験で、実際の状態を把握するといいです。


そのうえで、鍼灸で保険請求をするには、病院のカルテと併給にあたらないような疾患名で、なおかつ歩行困難の原因となっているものを選択して同意書を取得し、申請書に明記しなければならないでしょう。

例えば、今回のケースですと、
基礎疾患が小脳変性症でも、手の拘縮に対する施術ということでは
往療の必要性について整合性が認められにくいかと思います
(寝たきりや車椅子に乗って生活しているなどの歩行困難者であれば
適用になるかと思いますが)。


また、特に鍼灸の給付条件では、
「慢性疼痛」の有無が確認できるかどうかを
基準にしている保険者がほとんどなので、
(保険者に確認してみるといいと思います)

6疾患に当てはまらない場合は、
特に疼痛症状が伝わるかどうかによっても
判断が分かれる場合があるかと思います。

ただし、ほとんどの保険者で、
「その他」での疾患に対する申請については
鍼灸施術の保険適用について疑問を持たれがちですので、

鍼灸の場合は、どのような疾患の場合でも
基本的に「神経痛」で同意書を取るといいかと思います。


ただし、判断の基準は保険者(時に担当者レベル)の裁量になりますので
「@@治療院と申します。鍼灸の往療費請求の件で伺いたいのですが・・。」 
といった感じで、直接電話をして、個別のケースで対応していただきますよう
お願い致します。

 

そのうえで、例えば、
摘要欄に

『上記疾患による疼痛のため、自力での通院が困難なため往療』 や、

『車椅子での生活をしており、自力での通院が困難なため往療』

と記載して、往診の必要性を明記すれば、認められるかと思います。


今後は、ご依頼のあるケースに応じて、対象となる保険者に
直接お問い合わせいただくと、確実かつスムーズかと思います。

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