こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
当協会では、
訪問鍼灸マッサージ院を
開業する前や開業した直後に
「知人(親、親戚、友人など)を
施術した声を集める」
「体験施術の患者さんの
声を集める」
という行動を促しています。
ただ、この行動に対して、
妙な抵抗を感じてしまう方がいます。
「自分の実績づくりのために
無料でやるなんて偽善では?」
「なんだか、下心があるように
見られないだろうか?」
実際に、そういう不安を
打ち明けてくれた方がいました。
でも、ちょっと考えてみてください。
例えば、オープン前に
ご家族や友人に体験施術をお願いして、
「肩が軽くなった」
「腰がすっきりした」
「歩きやすくなった」
と声をもらえたとします。
確かに最初の目的は
「実績づくり」かもしれません。
でも、施術を受けた方が
本当に楽になり、
「ありがとう、助かったよ」
と、笑顔になったらどうでしょう?
それは偽善ではなく、
れっきとした“人の役に立つ行動”ですよね。
訪問マッサージは、
患者さんやご家族からすると、
「いきなり知らない先生に頼む」
ことへの抵抗感が大きい分野です。
だからこそ、先に
声を集めておくことが大切です。
「実際に受けた人がこう言っている」
という証拠があるだけで、
安心感が生まれるのです。
僕も開業当初、
まずは身内に受けてもらい、
「ありがとう」「体が楽になった」
といった一言を積み重ねました。
たとえ短い言葉でも、
それが集まると大きな信用になります。
動機が「自分のため」であっても、
結果的に「相手が喜んでくれる」なら、
それは立派な善です。
例えば、バスに乗っていた際に
80代の杖を持った
おばあちゃんが乗車してきて
席を譲ったとしましょう。
席を譲った本人が
「周りからいい人に見られたいから」と
思っていても、
実際に座席を譲っておばあちゃんが
「ありがとう」と
微笑んでくれたら、
それは善行ですよね。
体験施術で声を集めるのも同じです。
最初は自分の実績のためでも、
続けていけば
患者さんやご家族に感謝され、
「やってよかった」と
心から思える瞬間が必ず来ます。
例え偽善だとしても、
その偽善を続ければ“善”になります。
「患者さんの声が集められない」と
悩む方もいます。
でもそれは、
「立派な体験談がもらえなきゃ意味がない」
とハードルを
上げすぎているのかもしれません。
最初は短くていいんです。
「ありがとう」
「楽になりました」
この一言があれば十分です。
そこから少しずつ積み重ねれば、
やがて「あなたにお願いしたい」
という信頼につながります。
起業初期は、
声を集めることに迷わないでください。
偽善ではなく、
未来の患者さんのためになる行動です。
「下心も真心になる」
そう信じて
一歩踏み出してみましょう。