こんにちは。
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
独立開業の時に、
勤務先の患者さんを
そのまま引き連れて
スタートする先生がいます。
患者さんは院よりも
「人」につくものですから、
これは自然な流れ
週に2~3回顔を合わせて
信頼を築いた施術者の方が、
院長先生よりも
身近な存在になるのは当然です。
だから、退職しても
「引き続きお願いしたい」となるんですね。
例えば勤務時代に
30人の患者さんを担当していて、
そのうち10人が
あなたについてきてくれたとします。
開業初日から
30万円の売上見込みが立つ。
しかもその10人のケアマネとも
繋がれるから、
そこから新規紹介が雪崩れ込めば、
50万、80万と
売上が伸びるのも夢じゃない。
精神的にも金銭的にも安心できる。
これだけ見ると、
メリットしかない。
でも……実はここに、
大きな落とし穴があるんです。
なぜかというと、
患者さんを引き連れての独立開業は、
最初からある程度の基盤ができているため、
あることが味わえない
あることとは何かというと、
「崖っぷち感」です。
「崖っぷちなんて味わいたくないよ!」
そう思う方もいるでしょう。
でも実際、
飛躍している院長たちの多くは、
崖っぷちから這い上がった経験を
持っています。
子供のミルク代が買えず、頭を抱えた日。
深夜の警備バイトをしながら、
睡眠3時間で訪問に走った朝。
こういうギリギリの
状況を経験すると、
人間は普段の何倍もの力を出せるんです。
本当の意味で
「追い込まれたときにしか出せない力」がある。
患者を引き連れての開業は、
最初から売上がある分、
安心は得られるかもしれません。
でも、その安心感が、
逆に“本気を出すチャンス”を
奪ってしまうこともあるんです。
なぜなら、人は追い込まれないと
本気を出せない生き物だからです。
本田宗一郎さんも、
こんな言葉を残しています。
——————————
人間に必要なのは困ることだ。
絶体絶命に追い込まれたときに
出る力が本当の力です。
伸びる時には必ず抵抗がある。
必死のときに発揮される力というものは
人間の可能性を
予想外に拡大するものである。
【本田宗一郎】
—————————–
抵抗があるからこそ、
そこを突破したときに
爆発的な成長が訪れるんですね。
だから、患者を引き連れての開業は
確かに“安全なスタート”ではあります。
でも、その代わりに、
あなたの人生を変えるような
「崖っぷちの力」を発揮する経験を
逃してしまうかもしれません。
さて、あなたならどちらを選びますか?
安全なスタートか、
それとも崖っぷちから
這い上がって掴む圧倒的な成長か。
(参考記事)起業後3か月間の過ごし方
https://houmon-massage.jp/cont