こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
”自分は患者さんに負荷のかかるような
施術をしないから、賠償保険に入る気はない…”
という先生がいらっしゃいました。
本当でしょうか???
僕は資格を取得したのが2005年なので、
約14年間に渡って現場での施術をしてきましたが、
過去に1度だけ、施術中のミスをしたことがあります。
それは、50代の女性で脊髄小脳変性症の患者さんでした。
普段はベッドでほぼ寝たきりという状態でした。
そんな患者さんとご家族の要望で、
「頭に針を打って欲しい」ということで、
頭部への鍼治療をしていました。
最初の頃は、こちらも緊張していたこともあり、
ミスが無いように細心の注意をしていました。
しかし、慣れてきた時に事故は起きました…。
そう、頭に刺した針を抜き忘れてしまったんです。
施術した翌日に家族から
お怒りの電話が掛かってきて
判明したのですが、
その時は、すぐに対応して、
誠心誠意の謝罪をしました。
幸いなことに、患者さんにも
ご家族様にも許していただき、
医療賠償のような事態にはならなかったのですが、
もし、対応が遅れたら、
何かしらの感染症になって
最悪の場合は、死亡へと
繋がっていたかもしれません。
治療家として、一生に一度
あるかないかの”負の出来事”が
施術中の事故です。
その万が一の負の出来事が
起こってしまった時の為に、
存在しているのが保険会社さんです。
損害賠償保険の究極の目的、
そして保険会社の存在価値は、
そのような、
一生に一度あるかないかの”負の出来事”の際に
保険金を払ってくれることです。
施術中の事故の報告を受けると直接患者さんへ電話し、
事故状況の詳細やケガの有無などを確認してくれます。
患者さんと施術者の間に入って、
交渉を行い、示談・解決までの
お手伝いもしています。
併せて、患者さんの負傷状況を確認し、
治療費や入院費、慰謝料などを含めた
保険金支払いの手続きを行ってくれます。
治療家にとっては、
人生に一度あるかないかの出来事なので、
慌てて精神的に追い込まれてしまう所を
不安な気持ちや要望を汲み取り、
可能な限りの対応をしてくれて、
不安の軽減に努めてくれます。
これらの対応を、自分一人でやるとなると
精神的にも経済的にも大変な労力がかかることは
間違いないでしょう。
一生に一度あるかないかの”負の出来事”は、
出来れば誰もが遭遇したくありませんが、
治療家人生が終わってしまわないように
しっかりと対策をしておきたいですね。
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