こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
先日、あるオーナー様と
お話しさせて頂いた中で
「業務委託スタッフだけの開業は可能か?」
というご質問を頂きました。
可能か不可能かでいえば
「可能」です。
自院の売上アップやエリア拡大の為に
地元の施術者と業務委託契約の
パートナーシップを組み
訪問事業を展開していくことは効果的です。
さて、話は変わりますが
先日異業種の社長が集まるセミナーで
ある社長さんとお話ししたのですが、その際に
「藤井さんの会社は、ラスクル(印刷会社)みたいだね」
って言われました。
ラスクルという会社をご存知ですか?
ラスクルさん、テレビCMなども放映されておりますが、
僕も名前は聞いたことがありましたが、
どんなビジネスモデルかというのは知りませんでした。
事務所に帰ってgoogleで調べてみて、
どんなビジネスモデルかが分かりました。
ラスクルさんは、
激安価格で名刺やチラシポスターなどを印刷する
サービスを提供をしてます。
僕も調べるまで気付かなかったのですが、
自社で印刷設備を構えて印刷業務を行うのではなく、
全国にある印刷工場の空き時間を上手に活用しているんですね。
今、印刷業界は経営が大変苦しい業界と言われています。
ネットが発達して、紙を印刷するという習慣が
段々と少なくなってきている現状があります。
その結果、多大な初期投資をして導入した
印刷機も需要の減少と共に、
起動する時間が徐々に少なくなって、
売上も右肩下がりといいます・・・。
そこで、ラスクルさんは、
自社で印刷機を構えて印刷するのではなく、
全国に点在する印刷機の空き時間の利用する形で
ビジネス展開していきました。
その結果、普通に印刷会社に依頼するよりも
かなり安い金額で依頼出来きて、
24時間対応、更には送料無料などの
安さをアピールし、ビジネスを拡大してます
印刷会社としても印刷機が動いていない時間は
売上ゼロだけど、多少安い値段でも
印刷機を動かす時間が増えれば
収入がアップするのでハッピー。
お客さんも通常の印刷会社に依頼するよりも
安く印刷物が手に入るのでハッピー。
ラスクルさんも、
印刷機の稼働率を上げて、
売上アップしたい印刷会社さんと
通常よりも安い値段で
印刷物を手に入れたいお客さんを
繋いでハッピー。
それぞれがメリットを感じる仕組みに
なっているので多くのお客さんに
支持されているのだと思います。
似たような仕組みでビジネス展開している企業としては、
世界を席巻する住宅のマッチングサイト「エアビー(Airbnb
革新的なタクシー事業のウーバー。
どちらも自社で住宅や車といった資産を抱え込んでいません。
資産が遊んでる時間を活用して利益を上げるモデルなのです。
僕の会社の場合も全国の鍼灸マッサージ師さんの
メール相談に答えていく中で、
印刷会社さんが、ハイスペックな
印刷機を持っているのに活用できていない現状と同じように、
時間とお金を掛けて、高度な治療技術を
身に着けた腕のいい鍼灸マッサージ師さんほど
活用されていないということに気づきました。
そこで、鍼灸マッサージ師を
自社で抱え込むのではなく、
彼らの持っている資格や技術を
空いている時間を有効活用して
共有していくという考え方に
シフトチェンジしていきました。
実際に、現在うちの会社では、
1社で900人の鍼灸マッサージ師さんと
業務提携(共有関係)を結んでいます。
(※今現在も、毎日のように業務提携施術者は増えています)
900人の鍼灸マッサージ師の中には、
当然、弊社だけでは無くて
他の会社さんと提携している方もいらっしゃいますし、
現在、独立開業している方も
どこかの治療院に勤務中の方もいらっしゃいますが、
空いている時間と空いている曜日だけ
ご対応いただくという形になっています。
そんな、ゆる~~い感じの関係ですが、
現在、当協会とご提携頂いている
900院の中の実績の一部をご紹介すると、、、
●当協会から患者様12名紹介。
昼休み等を有効利用して訪問治療を行っていただき、
家賃、人件費などはそのままで売上だけが月50万UP。
通院治療と訪問治療の年間売り上げは1,200万超えに
(大阪府 接骨院様)
●当協会から患者様8名紹介。その後紹介患者の
担当ケアマネ等からの紹介もあり現在患者数は23名。
月商は91万円を突破し、今まで貧乏で払えなかった
税金問題で悩むようになった。
(東京都 鍼灸マッサージ院様)
●当協会から患者様6名紹介。新卒ながら
開業初月から売上げ20万を突破。
半年後には、ご自身の頑張りと、協会の
フォローで売上50万円を軽く達成。
(愛知県 訪問鍼灸院様)
●当協会から患者様10名紹介。
それをキッカケに介護関係者様と
接触を重ね、患者数は24名、売上は90万円を突破。
(東京都 マッサージ院様)
●当協会から患者様5名紹介。すでに月商400万を超えている治
提携した理由は「ケアマネ様との接触できること」。
その後、見込み患者150名を雪崩のように巻き込み事業展開。
(神奈川県 訪問マッサージ院様)
●当協会から施設の患者様24名紹介。紹介だけで750万円の売
その後、スタッフを雇用して更なる事業展開に発展。
(宮城県 訪問マッサージ院様)
etc…
などなど、成果を上げている
先生が続々と増えています。
提携して頂いている先生としても
空き時間をただボー―っと過ごしているだけでは
収入があがりませんが、
上記のように患者さんを紹介して
施術することで、本来であれば無かった
売上が上がるので喜んで提携してくれます。
仮にですが、900人の鍼灸マッサージ師を
給料30万円で所有(雇用)しようとすると、
月間の人件費だけで、
900人×30万/月=2億7000万円/月
月間の社会保険料で
900人×4.5万円/月=4050万/月
年間にすると人件費だけで
37億2600万円
という、膨大な費用が掛かります。
一方で、900人の鍼灸マッサージ師を
業務提携(共有)した場合は、
施術者を抱える人件費はゼロ、(売上に対してのパーセンテージ)
社会保険料もゼロ(こちらは完全にゼロ)
になります。
また、うちの会社の場合、少し前までは
900人の施術者と4000人の患者さんの管理を
主婦のパートさん1人で対応していましたので、
時給1000円程度で扶養の範囲内での
負担で大丈夫でした。
本当に、そんなことが実現できるのかと
思うかも知れませんが、患者さんからは、
「素晴らしい先生を紹介してくれてありがとう!」
という感謝のハガキやメールや手紙が日々届きます。
このように、鍼灸マッサージ師は、自分の治療院だけで
所有して、自分の治療院の患者さんだけ
施術してもらうという考えではなく、
鍼灸マッサージ師の存在時代が社会の資源と捉え、
その資源を必要な時に必要な分だけ共有して、
社会に貢献していこうという考え方です。
しかも一度、仕組みが構築できれば
900人の施術者と4000人の患者さんの
対応はアルバイトの女性事務スタッフ1人で
対応することが出来るようになります。
「鍼灸マッサージ師(資産)の空いている時間」と
「鍼灸マッサージ師(資産)の使われていない国家資格(資産)」
有効に活用することで、社会で困っている人にも貢献できるし、
治療院(会社)の経営も安定して行きます。
鍼灸マッサージ師を自分の院だけで
”独り占め”するのではなく、
”社会で共有”するという考えでも
訪問治療院の運営は可能です。
ただし、この業務委託施術者の
展開もメリットだけではありません。
いくつかの落とし穴がありますので、
その穴にハマらないような対策が必要です。
はじめまして。
コメント失礼します。
私は有資格者ではないのですが、今後、地域のマッサージ師の方々と業務委託契約をして開業したいと考えています。無資格者が個人事業主となり業務委託依頼専門での訪問医療マッサージサービスを展開していくことは可能でしょうか?
よろしくお願いします。
鵜木俊介さま
コメントありがとうございます。
資格がない方でも地域の施術者と業務委託契約を結んで
訪問マッサージを展開していく事は可能です!
是非、チャレンジして頂ければと思います!