返戻、どう対応する?

Q.
医師からは、腰痛症で同意を頂いて、一年近く治療していて返戻はなかったのですが、
今度の返戻で医師の治療中であることが判明したため支給対象外という理由で送られてきました。
何かいい方法はありませんか。


A.
五十肩や頚腕症候群や腰痛の患者さんは、
ちょっと無理をすれば通院できる場合も多いので、
つい、自分で病院に行って電気治療を受けたり牽引治療を受けたり
湿布を貰ってきたりしてしまいがちです。

 


鍼灸療養費の併給制限について、予め説明したにもかかわらず
こういった経緯で患者さんが同名疾患で病院に通院したことにより、
鍼灸の請求が不支給となるケースが増えていますので、ご注意ください。

 

鍼灸の場合は、病院のカルテと併給にあたらないような疾患名で、
なおかつ歩行困難の原因となっているものであることと、
患者さんが歩いて外出できない理由をしっかり伝わるように
往診の必要性を明記すれば、認められるかと思います。

ただし、併給の禁止の判断は保険者によってバラバラです。
このあたりが微妙なときは、一度保険者さんに
併給の基準について確認を取ったうえ、指示に従うようにして下さい。

必要ならば同意書の取り直しをして、再請求するなどの
対応を取っていただければと思います。

 


協会では、鍼灸の保険請求については、
併給制限を避けるためにも、どのような疾患の場合でも
基本的に「神経痛」で同意書を取ることをお勧めします。

「神経痛」はどんな部位でも適応可能であることと、
よくある整形外科などへの通院があっても、一番併給になりにくい
疾患名であるためです。

病院との併給制限を避けるのであれば、
いつ、何科に通っているか、ということよりも
何の疾患名で病院の受診をしているかが重要です。

 

 


鍼灸の同意書が「神経痛」でしたら、
ほぼ重複を避けられるかと思われますが、

念のため内科と外科、それぞれのカルテの疾患名と
鍼灸の同意書の疾患名が重複しないよう
ご本人かご家族に病院での受診状況を
確認していただくと宜しいかと思います
(カルテは病院に問い合わせていただけば開示してもらえるはずです)。

 

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