一部負担金が払えないケース

豚の貯金箱
Q.

患者様が入院等(もしくは年金が入るまでお金がない等の
経済的な理由)してしまい、
一部負担金をいただけない場合があるとおもいます。

お見舞いに行くとサインと押印はしてくれるケースがあると思います。
そのような患者様の都合の場合でも、一部負担金がいただけないと
残りの保険分も申請出来ないということでしょうか?

医院や病院でも患者さんが一部負担金を支払えないというケースも
あるそうですが(経済的に不可能等で)どうなのでしょうか。

A.

原則としては
自己負担分を受け取れない状況での
保険治療の継続は不可 となります。

健康保険法では、一部負担金は、
患者は支払わなければならないと規定し、
同時に医療機関は支払いを受けると定めています。

従って、一部負担金を正しく受け取らないという
行為自体が法令に抵触します。

根拠は、こちらをご覧ください。

<健康保険法 第74条(一部負担金)>

保険医療機関から療養の給付を受ける者は、
その給付を受ける際、当該給付につき規定により
算定した額に割合を乗じて得た額を、
一部負担金として、当該医療機関に支払わなければならない。

<療養担当規則 第5条(一部負担金等の受領)>

保険医療機関は、被保険者又は被保険者であった者に
ついては健康保険法第74条の規定による
一部負担金の支払を受けるものとする。

つまり、患者さんは一部負担金を
「支払わなければならない」し、
治療院も「支払を受けるべき」義務がある、
これが保険診療のルールです。

ただ、お送りいただいた資料にもあるように
特別に認められるケースもあるようですので
一度、保険者に相談してみると良いと思います。

こういった状況報告も含めて
しっかり保険請求のルールを徹底してね、
ということなのではないでしょうか。