悪徳業者から患者様を守る

悪い人

こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

週末に沖縄の那覇市内で
地元の鍼灸マッサージ師さんや経営者さんに
参加して頂き交流会を開催していきました。

実は、沖縄在住の患者様から
日本訪問マッサージ協会へ
訪問マッサージの依頼が来るのですが、
市町村によっては、要介護3以上で完全寝たきりでないと
保険治療は認めないというルールがあったり
かなり厳しい印象がありました。

当協会宛に、沖縄県内の患者様から訪問マッサージの依頼があり、
「要介護3以上で完全寝たきり」という状態では
ないものの、お一人での外出が極めて困難な
患者さんのケースで、何とかならないかと
電話で保険者に問い合わせしてみましたが、
「私たちの市では、そういうルールに
 なっております!」
ということで相手にされませんでした…。

なぜ、そのような状況になっているのかを
確認するには、現地で活動している
鍼灸マッサージ師に聞くのが1番と思い、
交流会に参加した先生たちに色々と聞いてみました。

すると、沖縄県内で訪問治療の活動している
鍼灸マッサージ師であれば誰もが知っている
悪徳治療院が存在することが分かりました。

その悪徳治療院の手法の一部をご紹介すると、、、

  • 水増し請求(ダブル、トリプル)
  • 同意書の偽造
  • 負担金100円で施術受け放題
  • 健常者(歩行可能)でも普通に往療費を請求
  • 退職した鍼灸マッサージ師の名義で不正請求
  • 保険者と裁判沙汰

などなど、訪問マッサージ・訪問鍼灸で
想定できる悪事を全て網羅しているという印象でした…(^^;)

東京では文京区が保険診療が厳しいことで有名ですが、
これも以前、悪徳な請求をした治療院が荒らしたことから
取り締まりが相当厳しくなって、その名残が
今現在も残っているという現状です。

”儲かるから”、”稼げるから”という理由で
訪問マッサージ・訪問鍼灸を行っていると、
患者様に不便をお掛けするだけではなく、
膨れ上がった無駄な人件費などを賄うために、
完全にブラックな手法を行使したり、
不正まがいのスレスレの事をしたり、
施術スタッフに汗水かかせて、
奴隷のように働らかせておきながら
搾取としか思えないような低賃金しか
出さない組織が出来上がってしまいます。

過去に一部の悪徳訪問マッサージ業者の
罠にハマってしまった、と言って、
最近当協会に依頼をしてくる患者様からも、

  • 「毎回毎回コロコロと施術者が変わるのは落ち着かない」
  • 「せっかく慣れてきた施術者が退職してしまった」
  • 「近隣の先生が良いのに、わざわざ10km以上離れた所から往療してくる」

などの不満を数多くお伺いします。

一部の悪徳訪問マッサージ業者は
営業マンや多額の広告費を使って
“仕事の質が悪いのに広告宣伝などの集客だけが上手”
だということで、仕事を取って売り上げを
伸ばしているという事実もあります。

一方、個人治療院では、長年の修行を積んで
質の高い仕事ができるにも関わらず、
営業や広告宣伝が苦手というだけで
時代の流れに乗ることができず、
結果的に患者様をつかめないといった
現実も少なくありません。

このことは患者様にとっても、
本当に素晴らしい技術を持った
個人治療院の先生にとっても、
とんでもなく大きな損失だと思います。

さらに言えば、訪問マッサージ・訪問鍼灸の
業界全体の質の低下にもつながりかねない
深刻な問題であると思うのです。

この問題を解決するには、
やはり個々のレベルアップが必要です。

個人の鍼灸マッサージ師が
しっかりと訪問マッサージ・訪問鍼灸の
価値を伝えて、自分自身で患者さんを
獲得スキルを構築するのは必須です。

そんな自立した個人の
鍼灸マッサージ師が地元で
連携を取って行くのが、
治療院にとっても
患者様にとっても、
更には、国民皆保険制度を
健全に保持して行く為にも
ベストな方法だと思っています。

このベストな方法を実現する為、
そして悪徳訪問マッサージ業者から
地元の患者さんを守る為にも、
個々のレベルアップをしていきたいですね。