こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
当協会では、
オーナーさんと施術者さん向けに
有料の開業支援(集客支援)の
サポートを行っているのですが、
毎月定例でメソッド研修というものを
開催しています。
今月のテーマが
「マネジメント」
だったのですが、
参加された方から
「求人を出しても応募が来ない。」
「ようやく採用できても、
数か月で辞めてしまう。」
そんな悩みを打ち明けられました。
おそらく似たような悩みを抱えている
訪問治療院の経営者の方は
少なくないと思います。
実際、最近のニュースでも、
医療・介護業界では
人材不足が深刻化しており、
多くの法人が採用活動だけではなく、
「働き続けてもらえる職場づくり」に
力を入れ始めているという話題が
取り上げられていました。
以前は、
「どうやって応募を増やすか」
が採用のテーマでした。
しかし今は、
「どうすれば辞めずに働いてもらえるか」
という視点に変わりつつあります。
この流れは、
訪問治療院にもそのまま当てはまります。
経営者としては、
どうしても「人が足りないから採用しよう」と
考えてしまいます。
もちろん、
その考えは間違いではありません。
ですが、もし今いるスタッフが
長く安心して働き続けられる
職場だったらどうでしょうか。
毎年のように求人広告を出す必要は減ります。
新人教育を何度も繰り返す時間も減ります。
利用者様との信頼関係も積み重なっていきます。
紹介してくださる
ケアマネジャーや医療機関からも、
「いつも同じ先生が
来てくれるから安心ですね」と
評価されるようになります。
つまり、スタッフが定着することは、
採用コストを下げるだけでなく、
サービスの質や地域からの
信頼にもつながっていくのです。
では、「辞めない職場」とは、
どのような職場でしょうか。
給与や休日ももちろん大切です。
しかし、実際に退職理由を聞いてみると、
それだけではないケースが多くあります。
「何を期待されているのか分からない。」
「困ったときに相談できる人がいない。」
「頑張っても評価されている実感がない。」
「一人で訪問しているので孤独を感じる。」
訪問という仕事は、
一人で現場へ向かう時間が長いからこそ、
職場とのつながりを感じられる仕組みが
必要になります。
例えば、週に一度でもスタッフ同士が
情報交換できる時間を設ける。
困った症例を気軽に相談できる環境をつくる。
院長が定期的に一対一で話を聞く時間を持つ。
「ありがとう」という言葉を意識して伝える。
こうした取り組みは、
大きな費用をかけなくても
始めることができます。
そして、多くの場合、
スタッフが辞める理由は
一つではありません。
小さな不満や不安が積み重なり、
「もう限界だ」と感じたときに
退職という決断になります。
だからこそ、
小さな変化に早く気づくことが、
経営者に求められる大切な役割なのです。
私は、「採用力」とは
求人広告の上手さではなく、
「この職場で働きたい」
「ここなら長く働けそう」
と思ってもらえる
組織をつくる力だと考えています。
そのためには、
まず今いるスタッフを大切にすること。
働きやすい環境を整えること。
成長を応援すること。
その積み重ねが、
結果として口コミや紹介につながり、
「あの治療院で働いてみたい」という
評判を生み出していきます。
採用活動は、
求人サイトに掲載した日から
始まるのではありません。
・毎日のコミュニケーション
・スタッフへの声掛け
・働く環境の改善
それらすべてが採用活動の一部です。
人材不足の時代だからこそ、
「どう採用するか」だけではなく、
「どうすれば辞めずに活躍してくれるか」
という視点を持つことが、
これからの訪問治療院経営には欠かせません。
ぜひ一度、ご自身の治療院を
振り返ってみてください。
「もっと応募を
増やすにはどうすればいいか」ではなく、
「今いるスタッフが、
5年後も笑顔で働いている職場だろうか。」
その問いへの答えが、
これからの採用力を
大きく左右するのではないでしょうか。








