こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
「本業とは別に、
訪問マッサージ事業を
新規事業として始めたいんです」
というご相談が増えています。
・7月の柔整保険改定の
影響を受けた接骨院の先生
・介護事業を営む会社
(訪問介護、デイサービスなど)
・自費治療オンリーで
やってきた治療院の院長先生、
・異業種で活躍されてきた
経営コンサルタント
・高齢顧客を抱える街の電気屋さん
・高齢顧客を抱える街の便利屋さん
・高齢顧客を抱える街の牛乳屋さん
などなど、本当にさまざまです。
高齢化が進むなかで、
訪問マッサージという事業に
可能性を感じるお気持ちは、
僕もよく分かります。
実際、うまく軌道に乗れば、
本業とは別の大きな収益の柱に
育つこともある事業です。
ただ、ここでひとつだけ、
絶対に忘れないでほしいことがあります。
それは、
【100%うまくいく保証は、
どこにもない】
ということです。
どうしても、2:6:2の法則通りに、
・本当にビックリする位
とんとん拍子で成功する(2割)
・まずまず。悪くない。
黒字で推移している。続けよう(6割)
・あれ?ちょい赤字になったか。
このまま続けるべきか?(2割)
の割合になる感じです。
訪問マッサージ、訪問鍼灸は、
いいサービスです。
通院が難しい高齢者の方が、
ご自宅で施術を受けられる。
必要としている方は
確実にいますし、
地域の介護事業者さんとも連携できます。
事業としての魅力は、十分にあります。
でも、
「いい事業だから、始めれば必ず成功する」
というわけではありません。
営業に回っても、
なかなか紹介が出ない。
紹介が出ても、思うように
患者さんが増えない。
患者さんが増えたと思ったら、
今度は施術者が採用できない。
院長候補として期待していた人が、
半年で辞めてしまう。
どれも、決して珍しい話ではありません。
つまり、訪問マッサージという
事業そのものが良くても、
経営がうまくいくかどうかは、
まったく別の話なんです。
ところが、
新規事業でつまずく会社ほど、
最初から
「これは絶対いける!」という前提で、
大きく始めてしまいます。
いきなり立派な事務所を借りる。
家賃は月15万円。
施術者を2人採用する。
人件費で月60万円。
車を2台用意する。
リース代で月8万円。
広告費もかける。
月15万円。
ガソリン代や通信費なども含めると、
固定費だけで、
毎月およそ100万円です。
さらに、敷金や内装、
備品、採用費などで、
最初にキャッシュが出ていきます。
一方で、立ち上げ直後の売上は、
せいぜい売上が
月30万円ということも珍しくありません。
すると、毎月70万円ずつ
赤字が出ていきます。
仮に融資など
含めて開業資金として
1,000万円を用意して始めたとしても、
毎月70万円の赤字が続くと厳しいです。
患者さんが増えて、
ようやく手応えが出てくる頃には、
もう資金が残っていないんです。
そして、
「ここまでお金をかけたんだから、
もう引き返せない……」
と、さらにお金をつぎ込んでしまう。
これが、いちばん怖いんです。
だからこそ、訪問マッサージを
新規事業として始めるなら、
最初に考えてほしいのは、
「どうすれば一気に成功できるか?」
ではありません。
【どうすれば、小さく試せるか?】
が大事です。
新規事業として上手く行く方は
事業を始める前に、
最低でも次の3つは「数字」を
頭に入れているケースが多いです。
たとえば、こんな形です。
・投資の上限は、1,000万円まで
・毎月の赤字は、50万円まで
・6ヶ月で患者さん20人に
届かなければ、やり方を見直す
金額や人数は、
本業の体力や地域によって変わります。
大事なのは、「なんとなく」で
始めないことです。
これは、弱気だから
決めるのではありません。
【何度でも
挑戦できるようにするため】に決めるんです。
6ヶ月で20人の目標に、
10人しか届かなかったら、
営業の回り方や伝え方を見直せばいい。
エリアが合わなければ、
別の地域を見ればいい。
小さく失敗して、
少しずつ修正していく。
そうしている内に、
「あ、この形ならいけるな」という
勝ち筋が見えてきます。
そして、患者さんが
目標の20人を超えて、
単月で黒字が見えてきたところで、
2台目の車、
2人目の施術者を入れる。
アクセルを踏むのは、そこからで十分です。
訪問マッサージは、新規事業として
本当に面白い分野です。
でも、面白い事業と、
100%成功する事業は違います。
小さく始める。試す。
数字を見る。修正する。
この順番が、何より大事です。
新規事業は、一発で
当てるゲームではありません。
【大きく失敗しないように、
小さく試し続けるゲーム】
だと、僕は思っています。
訪問マッサージを
新たな事業の柱にしたい方ほど、
ぜひ、最初の一歩を
小さく踏み出してみてください。









