訪問マッサージ開業の資金 ~初期費用とランニングコスト編~(オーナー様向け)

こんにちは!
日本訪問マッサージ協会です。

資格をお持ちでないオーナーさんが開業するにあたって不安要素のベスト3の中に入るのが「お金」の話。

何を始めるにもリスクを考えて人は行動するので、そのリスク回避という意味でも、お金がどのくらい必要なのかは把握しておくべき項目です。

ですが恐らくネットで検索しても、「介護事業を始めるよりは低予算でできますよ」「資格者が開業する場合しか見当たらない」という状況だと思います。

なので今回は、資格を持っていないオーナーさんが、訪問マッサージを開業するにあたって必要な「お金」について具体的に解説していきますね!

 

開業資金

では初めに開業資金について詳しく解説させていただきます。

 

 

物件

訪問なのに、なぜに物件?と思った方、いらっしゃると思います。
ではなぜ物件のお話が出たか、まずは訪問マッサージの届け出から説明いたします。
訪問マッサージを開業する場合、2パターンの開設方法がございます。

 ■出張施術業務開始届
   ・有資格者が“訪問”のみ施術を行う場合
    (プレーヤー1人)
 
 ■施術所開設届
  ・資格がない方が開設者となる場合
  ・訪問と院内での施術両方を行う場合
  ・有資格者が複数名いる場合


上記からわかるように、資格を持っていないオーナーさんが訪問マッサージを開業する場合、
事業が訪問だろうと、施術所開設届で提出する必要があります。
つまり、 「施術所の構造設備基準を満たした場所」を用意しなければいけない。 ということになります。

 

施術所の構造設備基準って?

施術所の設備基準は省令で定められているため、必ず満たす必要があります。
また開設届を提出後、必ず保健所の方の「立ち入り検査」がありますので、要チェックです!

 施術所の構造設備基準
  ►施術スペース:6.6平米(=約3.6畳)
  ►待合スペース:3.3平米(=約1.8畳)
  ►換気施設(例:窓、換気機能付きエアコン)

 

 

▶開設場所イメージ
構造設備基準だけでは想像しにくいと思いますので、実際こんな場所で開業しているというイメージ図をご用意いたしました!


【アパート】
下記のようなアパートの一室を借りて開業可能です。

 

【平面図】

【家賃】
上記のような物件ですと、約4~6万円程度になります。(地域によって異なる場合がございます)
初めは敷金・礼金の支払い(各1ヵ月程度)もあると思うので、ざっと家賃3か月分が初期費用として掛かると思っておきましょう。

 

あくまで省令に基づいた一般的な考えのため、地域によってはゆるいor細かく規定がされているところもあるようです。
ですがこの一般的要件でOKだった場合、この要件を満たす自宅で開業することが可能ということが分かりますね。(治療院用とプライベート空間を分ける必要はありますが)

逆にこの要件を満たしていない場合は、開設用の物件を探す&家賃が発生するということになります。

 

POINT

・要件を満たした物件を用意する必要あり!

・自宅で開業なら、ゼロ円

・賃貸 約4~6万円程度(地域差あり)

 

施術者採用コスト

オーナーさんが開業したいと思った場合、開設届とともに施術者の免許証の写しも提出いたします。
つまり開業するには、最低1名は施術者を採用してから出ないと開設届が出せないということです。
ここでは施術者さんを採用する際に係るコストについてお伝えさせて頂きます。



▶3つの雇い方
独立開業して施術者を採用する場合、主に3つの雇い方があります。

 

▶求人媒体毎の採用コスト
ではこの3つのケースで、施術者さんを採用する際に係る費用についてご説明いたします。

地域差はありますが、有料求人媒体を利用して採用が決まるケースが比較的多い傾向にあります。
なので採用に係る費用としては、大体10~20万円程度と思っておきましょう。

 

移動手段

訪問マッサージとなるので、移動する足を用意する必要があります。

すでにお持ちの車やバイクを使う場合は、費用はかかりません。
ですが、開業する段階で移動手段がない場合や、施術者さん用に用意しておきたいとなった場合は準備しておく必要があります。

移動手段としては、「車・バイク・電動自転車」を用意するオーナーさんが多いです。

 

▶乗用車

当協会会員で比較的多く使用されている車種は下記になります。
地方ですと1日50㎞程度走るケースもありますので、燃費重視、かつ、中古車で用意されることをオススメ致します。

●トヨタ「アクア」

●スズキ「アルト」

 

バイク
訪問で患家へ伺う場合、悪天候でもやめるわけにはいきません。
バイクの購入をお考えであれば、雨天時はもちろん晴天時も正面から受ける風圧を軽減してくれる「屋根付きバイク」をオススメします。

●ホンダ「ジャイロキャノピー」

 

電動自転車
比較的都心部であれば、小回りのきく自転車を用意する方も多いです。
施術者さんの移動負担軽減も考えて「電動自転車」を用意しておきましょう。

Panasonic ビビ・SX BE-ELSX632-V

 

 

各種備品

その他用意しておくべき備品は、下記になります。

 

・パソコン           :15万円
・固定電話(FAX付)        :2万円 
   (ボイスワープ設定付 :月500円)
・携帯電話             :3万円
・名刺・パンフレット      :5,000円
・自社HP               :初期費用54,000円(7,000円/月)
・賠償保険(必須)     :1万円
・鍼灸道具(鍼灸師の場合) :15,000円


一覧でみると、すでにお持ちのもので使えるものばかりですね。
もし、新しく購入したとしても大体約30万程度あれば大丈夫ですね。

 

 

ランニングコスト

続いては毎月かかることになる “ ランニングコスト ” についてお伝えさせて頂きます。
施術者の雇用形態や、家賃が発生するかによって変わってくるとは思いますが、大体が下記のようなイメージになります。

 

フランチャイズ or 個人開業

先ほどお伝えしたランニングコストは、あくまで「個人で訪問マッサージ事業をした場合」にかかるランニングコストになります。

フランチャイズに加盟する場合は、開業前には加盟金等開業後にはロイヤリティが発生しますのでその金額も含めて考えておくようにしましょう。

フランチャイズですと、毎月かかる手数料関係がプラスで発生するものがあるということを覚えておきましょう。

 

どれくらい資金が必要?

ここからは訪問マッサージの売上についても触れながら、ご説明いたしますね。
ここをしっかり理解しておくことで、用意しておくべき資金の目安になると思います。

 

保険者からの振込は約2~3カ月後

訪問マッサージは、患者様に施術をすることで売上が経ちます。
皆さんは患者様に施術をすると、いつ頃その金額が貰えると思いますか?
月末にまとめてと思われがちですが、実は半分正解、半分不正解です。

訪問マッサージの売上イメージは、このような形です。

訪問マッサージは健康保険制度になるため、

・一部負担金分(1~3割)  →  施術月末~翌月初に患者様から受け取り
・その他残り分(9~7割)  →  施術月から約2~3か月後、保険者から振込

となります。

売上の大半が、施術月から約2~3カ月後の受け取りになるということを覚えておきましょう。

 

 

半年間売上ゼロでも耐えられる資金を用意すべし

保険者から振り込まれるまでに約2~3月後。その間も施術者さんへの給料が発生する。

つまりマイナスな月が必ず発生してしまうのですが、それは「オーナー様のポケットマネーから支払い」ということになってしまいます。

今迄のオーナーさんですと、
・ギリギリ派  100万円
・標準     300万円
・余裕派    500万円   に分かれる方が多いです。

ギリギリ派の人は、開業場所が自宅であったり、採用コストをかけずに施術者採用ができたりと、費用面を安く抑えることができたため、運営することができています。ですがオーナーさん全てが、そのようにはいきません。

では開業資金やランニングコストも含めてどのくらいがいいかというと、協会としては、「半年間売上がゼロでも耐えられる資金」として、300万円は用意しておくことをオススメいたします。

 

資金調達の一番は融資

「半年間売上がゼロでも耐えられる資金」を用意とお話しましたが、そこまでの金額を用意しなくても開業まで持っていける方もいます。ですが手元の資金があれば、選べる選択肢が増え、集客・求人も改善の質や数も増やせるので、事業を安定させる波に乗せることができるでしょう。

この資金面に余裕を作る解決策の一つとして、「融資を受ける」ことをオススメしております。

融資とは、法人・個人に対して、特定の目的のための資金を貸し出すことをいいます。つまりは融資=事業の為に借りるお金ということです。

当協会会員さんで、他業種サラリーマンのオーナーさんが開業にあたって日本制作金融公庫の融資を受けられることになり、希望以上の「500万円」の融資が決まった!という事例もあります。
(ちなみにその方は、開業10ヵ月で3店舗展開まで事業拡大されています)

訪問鍼灸マッサージ院のオーナーとして、患者さんを守り、社員を守っていくためにも、「お金(現預金)」はできるだけ用意しておきましょう。

 

POINT

・売上の大半は、約2~3か月後に振込

・それまでの運転資金を用意する必要あり

・開業資金は「半年間売上がゼロでも耐えられる資金」

・融資を受けることを恐れない

 

まとめ

開業前~開業後について、あらゆる「お金」についてお話させて頂きましたが、いかがでしたか?

整骨院や介護事業所関係ビジネスのように平均開業資金が約1,000万円程度かかるものもあれば、ネットビジネスのようにほぼ0円で始められても秀でた知識技術がないと食べていけないビジネスもあります。

ご自身の開業スケジュールと資金面を考慮し、準備が整いましたら一気にフル稼働していきましょう。
ぜひ、この記事をきっかけに、オーナーとして訪問マッサージを開業されることを楽しみにしています。

 

YouTubeで確認!

日本訪問マッサージ協会ではYouTube公式チャンネル「藤井宏和【日本訪問マッサージ協会 理事長】」で、情報配信中!

今回の”開業資金・ランニングコスト編”もまとめておりますので、ぜひこちらもご視聴いただければと思います。

 

 

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それでは、また次回お会いしましょう。

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