医師は感情、行政(保険者)は理論

医者

こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

昨夜、当協会の会員さん限定で
関西地区の交流会を行いました。

各自が抱えている問題をシェアする形で
グループコンサルティング的なことをやりました。

そこで、出てくる問題で多いのは
やはり、医師の同意書の問題や
行政(保険者)のレセプト処理の問題でした。

まぁ、これらの問題を100%解決するのは
難しいのですが、医師への対応と行政(保険者)に
対して問題解決する際の基本方針がはっきりしました。

この基本方針をシェアしてくれたのは、
関西訪問鍼灸マッサージ協会の高城先生。

高城先生がおっしゃったのが、

”医師は感情、行政(保険者)は理論!”

これしかない!

ということ。

どういうことかというと、
まずは、医師が同意書を書いてくれない
というときにどう対応すればいいのか?

明らかに歩行困難の症状でお困りで、
訪問治療の対象者に100%該当するのに
医師によっては同意書を書いてくれない
ケースがあります。

その際に、医師に対して論理的に
対応してもダメだということです。

例えば、
厚労省の通達の中の第〇条で
「患者に求められた場合は医師は
 診断書や同意書などを
 書く義務がある」
とあるので、同意書を発行しないのはおかしい!
と論理ぶって対応しても、
火に油をそそぐようなもので、
更にお怒りになる医師が多いです。

では、どう対応すればいいのかというと、
感情で訴えていくということです。

患者さん、ご家族、そして施術者で

  • 先生、痛みを抱えている患者さんを見過ごせません。
     どうかお願いいたします!
  • 先生、うちの母がマッサージをしたがっているので、
     どうかお願いいたします!
  • 先生、あなたに責任が及ぶようなことは一切しません。
     どうかお願いいたします!
  • と感情で訴えていく。

    そうすると、その情熱に負けて、
    渋々ですが同意書を書いてくれる
    医師もいらっしゃいます。

    少なくても、論理的に対応するよりも
    かなり高い確率で逆転での同意書を
    獲得できます。

    一方、行政(保険者)に対してですが、
    これも理不尽な理由でレセプトを
    返戻されることがあります。

    鍼灸マッサージの保険請求については
    いわゆる、ローカルルールのようなものがあって、
    各保険者によって対応にバラツキがあったりします。

    もし、納得いかない理由でレセプトが
    返戻されたとしても感情的になって
    怒っても何の解決にもつながりません。

    そこは、冷静になって理論的に
    こうやって対応しましょう。

    「今回、●●様のレセプトについて返戻を頂きましたが、
     厚労省の通達を確認したところ、問題ないように考えます。
     また、他の保険者では問題なく通っているという事例もあります。
     つきましては、患者様に返戻された理由をハッキリと
     お伝えする必要がありますので、どこの通達の第何条に
     記載されている内容なのか教えていただけますか?」

    そうすると、担当者も通達文の内容をみつけて
    提示する必要が出てきますが、
    基本的にそのような通達文は無いことが多いので、
    返戻を撤回しますといった流れになることがあります。

    ということで、理不尽な理由で
    レセプトが返戻になった場合は、

    • この返戻はおかしいと思う。
    • なぜなら、厚労省の通達にはこうかいてあるからだ
    • 返戻をした根拠になる証拠(通達文など)を提示してほしい
    • 提示できないなら、返戻を撤回すべきだ

    と順序立てて、論理的に対応すれば
    問題解決につながる可能性がグッとあがります。

    ということで、医者の同意書発行拒否問題や、
    行政(保険者)のレセプト返戻問題が起きたときは、
    基本方針として、
    ”医師は感情で、行政は理論”で対応すると
    覚えておくといいですね。