予定納税と中間納税

悪魔

こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

日本の税金制度では、
前払いをさせられる制度があります。

消費税の前払い制度を「中間納税」
法人税の前払い制度を「予定納税」
と言います。

弊社の場合、2月末までに
消費税と法人税の前払で
支払えというダブルパンチが来るわけです。

両方とも税金の前払いですが、
税金の種類が違うと
何故か、呼び方が違っています。

本来、税金の計算は
一年間終わってみて、儲けが出れば
それに基づいて税金の計算をするわけですから
1年の途中で先に税金を払うのは
おかしな話だと思います。

個人事業主で活動されている先生にとっては
「中間納税?予定納税って何のこと?」
とハテナマークだと思いますが、
これ、かなり悪魔的な制度だと思っています。

中間納税や予定納税とは、簡単に説明すると、

国税庁
お宅の会社は、去年度は〇〇円のもうけがあって、
 △△円の税金を納めてくれましたよね。

ということは、今年もおそらく去年と同じくらいの
そのくらい儲けは出るでしょ?

だったら前回の納税から半年経過したので、
とりあえず、半額を先に納めてくださいね。

あ、ちなみに納付期限過ぎたら
滞納金のペナルティがあるから注意してね!

という悪魔のような制度です。

この制度を
初めて知ったときは
かなりビックリしました!

藤井
ちょ・ちょ・ちょ・ちょ・ちょっと待ってお国さん!
いやいやいや!去年は確かに利益が出て納税しましたけど、
今年は利益が出るかどうかなんて決算月にならないと
分からないじゃないですか!それを取りあえず
半額先に払えって、どういうことですか?

と、心の中で叫びまくりましたが、
納付しなかったらペナルティを課すというのです。

因みに、どれくらいのペナルティが掛かるかというと

>納期限(※)までの期間及び納期限の翌日から
>2月を経過する日までの期間については、
>年「7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合

>納期限の翌日から2月を経過する日の翌日以後については、
>年「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合

と、国税庁のホームページに掲載されていました。

年「14.6%」って普通に高いですよね…^^;

さて、会社経営をしていると
大きく分けて次の、
3つの悩みを抱えることになります。

その悩みが、

  • 1:集客の悩み
    (新規集客、リピート、LTVなど)
  • 2:人の悩み
    (人材不足、採用難、スタッフ教育など)
  • 3:資金繰りの悩み
    (開業資金、運転資金、返済、税金など)

の3点です。

患者さんが増えてきて、
施術スタッフが増えてくるのはいいのですが、
資金繰りを上手にやらないと
経営が厳しくなってきます。

実は、訪問マッサージ・鍼灸の治療院で
スタッフ数も売り上げもすごいけど、
資金繰りでヒーヒーと言っている
経営者は意外と多いのです。

僕が会社経営している中で、
意識している法則が2つあります。

それは、、、

  • 1:「安く仕入れて、高く売る」
  • 2:「入金が先、出金が後」

の2つです。

この2つの原則を守れれば
絶対に、キャッシュフローがマイナスに
なるないので、廃業することはありません。

しかし、訪問マッサージ・鍼灸の場合は
保険者からの入金が3か月後、
スタッフへの給料支払いという
出金は1か月後になるので、

「入金が後(3か月後)、出金が先(1か月後)」

という形になってしまいます。

そして、レセプトの返戻などがあった場合は
入金が4か月後、5か月後と
更に遅れてしまうケースもあります。

この入金のタイミングと出金のタイミングの
ズレを色々な方法で資金繰りをして
乗り越えていかなければなりません。

入金が遅れて、スタッフの給料が
払えないという事態になって慌てても
どうしようもなくなるので、
普段からキャッシュ(現金)を
手元に置いておく必要があります。

目安としては、
最低、月商の2か月分、
出来れば、月商の3か月分の
キャッシュは手元に
置いておきたいところです。

月商が300万ならば、
600万~900万程度の
キャッシュ(現金)が
あれば、数か月間は
耐えしのぐことができます。

その間に、銀行さんと交渉して
借り入れをしたり、
無駄な経費を削減したりという
施策ができるので、
最悪の廃業・倒産という
悲劇は避けることが出来ます。

中間納税や予定納税を含めて
急な出費というのは
必ず訪れるものです。

そんなピンチも想定して、
ギリギリの綱渡り経営ではなく、
ある程度の資金に余裕をもって
経営していきたいですね。

というわけで、まとめますと、

  • 予定納税や中間納税という
    悪魔の様な先払い制度があり、
    その支払いが遅れたら
    結構な延滞税がかかるということ
  • なので、その支払い分の資金は、
    普段からきちんと別で確保しておく必要があること
  • でないと、ゲームオーバーになる可能性があること

です。

普段からきちんと計画的にが大事ですね。