変化の乏しい患者への対応

診察
Q.

あるがん患者様について、もう薬(抗がん剤など)で状態は
安定しているから、今後みんなそれぞれどのように介護、
サポートをしていくか検討するため集まって欲しいと
主治医より声がけがありました。

実際、治療しても目立った変化は見受けられません。

どのように対応していけばよいでしょうか?

A.

現在の状態をお話して状況を共有することだと思います。

ひとつは、
例えば、患者さんが施術中に話していたことで
身体のどこの部分だったり、どういう状態が一番辛い等、
どんな自覚症状を持たれているか、等。
きっとご家族も聞いたことがないお話もあると思います。

あとは、施術している中で、施術者様からみた診たてや
所見などをお伝えすることから、今後の課題の糸口が
見えてくるのではないかと思います。

そもそも進行性の疾患なので
状態が悪化しない(変化がない)ことは
決してネガティブなことではないと思います。

施術を行わない場合には、患者さんのADL低下が
懸念されることをお伝えしてもいいと思います。

もし、他動的にリハビリ運動を取り入れて機能回復訓練を
してあげていたのでしたらその説明に加えて、

鍼灸は抗がん剤の副作用による
吐き気や胃腸障害などの症状に適応するので
補完的な働きは少なからずあった、という
お話をしても良いのではないでしょうか。