他人はマネジメント出来ない!

こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

2月は、鍼灸マッサージの
国家試験が行われる時期です。

これを区切りに
学生さんは就職活動が活発になり、
治療院側も採用活動が
活発になる時期ですね。

訪問マッサージ・訪問鍼灸の場合は、
人がいない
売上が上がらないので、
どこの治療院も有資格を持った
鍼灸マッサージ師の人材は
欲しいところです。

ただ、人を雇ったら
それはそれで
色々な問題が出てきます。

そんなタイミングで僕は、
ある経営の
勉強会に参加しました。

その時のテーマが
”採用・教育・マネジメント”と
言った、いわゆる会社の組織を
運営していくために必要な事は
何なのかと言うものでした。

経営者にとって、
”人の悩みは尽きない
というように、勉強会に
参加していた社長さんも
皆さん多かれ少なかれ
社員やパートのマネジメント
悩みをお持ちでした。

僕自身も最近は少しづつですが、
マネジメントの勉強をしていますが、
マーケティングとは違った
難しさがあることを痛感しています。

そもそも、
人のマネジメントって
難しいものです。

なぜなら、
現代経営学の父と呼ばれる、
ピーター・ドラッカーさんも
「経営者の条件」という
書籍の冒頭でこう述べています。

「ほかの人間を
 マネジメントできるなど
 ということは
 証明されていない。」

”経営者の条件”という人と
組織のテーマの書籍なのに、
一番最初に、
他人マネジメントすることは
出来ない
という宣言から始まるのです。

ただ、この言葉の後に
こう続きます。

「しかし、自らを
 マネジメントすることは
 常に可能である。」

要するに自分の
コントロールできる範囲のことに
集中しろ
ということなんでしょうけど
この割り切りができるまでは、
かなり時間が
かかるのではないでしょうか。

経営者の大きな悩みの一つに、

「社員が
 思う通り動いてくれない

というものがあるでしょう。

訪問マッサージ・訪問鍼灸の
業界においては、
どこの治療院の院長
(経営者)も国家資格を持った
鍼灸マッサージ師を
採用したいと思っている一方で、
勤務する鍼灸マッサージ師は、
どこでも
勤務出来るという考えがあるので、
採用したとしても
思い通りに動いてくれない
傾向が高くなってきています。

職場が気に入らなかったら、
どこか他の治療院に転職するか、
自分で独立すればいい
という考えがあるので、
なかなか統制をもって
スタッフを
マネジメントしていくのが

難しいんですね。

しかし、ドラッカーさんの
言うとおり、
”スタッフを
 マネジメントしよう!”と思っても、
これは最初から
解決不可能な無理難題なんです。

人を100%コントロールする
なんてできませんし、
そもそも社員は労働法や
基本的人権で守られた
独立した存在です。

マーケティングや、
レセコンシステムと違って、
社員は、いつも自らの意思で
仕事を辞めることもできます。

なので、

・優秀な社員が
 突然辞めてしまう・・・

・有能と思って採用した社員が
 トンでもなかった・・・

・他のスタッフに悪影響を
 及ぼすような腐ったミカン的な
 社員がいる・・・

こういったことは、
会社経営をしていく中では
日常茶飯事なわけですが、
真面目な人は、
人の問題が勃発すると、
人をコントロールしたり、
マネジメントすることが
できないということで、
自分を責めて
落ち込んでしまいます。

ここで、

「自分は経営者の資格に
 掛けているのではないか?」

と考えてしまうかも
しれませんが、
この考え方は全力で
否定したほうが良いですね。

あの経営の
神様のドラッカーさんでさえ、

他人マネジメントできない

と言っているのですから、
僕やあなたも
出来なくたって当然です^^

そもそも、組織を
完璧に動かせる人なんて居ません。

会社経営において
経理や財務や業績などの
お金の計算は
しっかりとしておかなければ
会社は倒産してしまいますが、
組織や人の問題については、
ある程度の
”緩さ”や”いい加減さ”が
必要なんじゃないかと思います。

まずは、肩の力を抜いて
対応するのが、
マネジメント
成果を出す
第一歩なのかなと思います。