こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
この夏に、とても嬉しい
協会メンバーからのメッセージを
受け取ったため、
シェアいたします。
「「訪問マッサージ個人開業の輪」
認定パートナーです。
あなたは、
今まで見えなかった何かに
気が付いて、急に
「世の中の見方が変わった」
というような
経験はありませんか?
私は、ケアマネージャーの
Kさん(男性)に
とても「大切なこと」を
教わり、世界が変わった
ように感じた経験があります。
そんな経験を今回は、
あなたとシェア
させていただければと思います。
Kさんは、私が
訪問鍼灸マッサージを始めて
最初にお世話になった
ケアマネさんです。
現在Kさんは、
遠方で独立されていますが、
Kさんの存在なくして
今のまじめ治療院は
在り得なかった、というくらい
お世話になった方です。
ある時、患者様の
Hさん(女性)宅へ私が
施術に伺うと、Kさんが
同僚の女性を連れて
先に来られていました。
※Hさんは、Kさんが
私に紹介して下さった
患者様です。
実はこの日、Hさんは
ちょうど100回目の
誕生日をめでたく
迎えられたのでした。
Kさんは、普段から
当意即妙なやり取りが上手な
な方で、話を傍で聞いている
こちらまで楽しくなってしまいます。
例えば、Hさんが
「もう、とうとう3ケタ
(100)に
なっちゃったわよ~。
ここまで来ると
オバケだわね~。」
と、ご自身で
少々あきれ気味に言うと、
「いやいやHさん、
次は4ケタ
目指しましょう!」(笑)
と返されるような方で、
ご高齢の方からの
評判もとても良いです。
下手に私の施術を受けるよりも、
Kさんの言葉一つで
患者様は元気になれそうだなあ…と
思うこともしばしばでした。
施術が終わり、すっかり
ご機嫌になったHさんは、
得意な俳句について、
Kさんたちに解説を
始めていました。
やり取りを聞いていると、
Kさんは
「それはどういう
意味ですか?」
「ははあ、なるほど~」
と、何度も
訊き返してらっしゃいます。
私も俳句についての
知識は殆どありませんが
意外なことにKさんは
私以上に俳句について
は御存知ない様子でした。
だんだんと、Hさんの
解説を更に私が解説し、
Kさんの同僚の女性も横で
「ほら、あれは
○○のことで・・」とか
「それは違いますよ」
などとフォローをする
格好になっていきました。
Hさんの解説にも、
当然熱がこもります。
そんなやり取りをした後、
私は次の訪問先があるので、
先にHさん宅をお暇し、
再び自転車に乗って
移動をはじめました。
そして自転車を漕ぎながら、
「Kさんが俳句のことを
あそこまでご存知ないのは
意外だったな~」と、
先程の事を
思い返していました。
その時です。
突然そこで
真剣に話を聞くKさんの姿と
熱心に解説をする
Hさんの姿が重なり、
私は「あっ!」と
声を上げそうになりました。
(これは私の推測ですが)
そこで漸く私は、
KさんはHさんに
「解説をしてもらいたかった」
のでは????
ということに
気が付いたのです。
Kさんは、きっと
俳句についての常識的な
知識は
お持ちだったに違いありません。
しかし、Hさん自身が
得意な俳句について
解説をすることで、
Hさんがとても充実した
時間が過ごせることを
きっと知っていたんですね。
なので、ああして
更に詳しく訊き返したり
ご自分が少しでも
疑問に思ったことを聞くことで
Hさんの解説を
引き出していたのではないか、
と思いました。
繰り返しますが、これは
私の推測の範囲を出ません。
しかし、かなり
真実に近い推測ではないか、と
考えています。
Hさんに対する、
それまでの自分自身の言動を
振り返ると、何でも
先回りをして
答えていたことに
気が付きました。
Hさんが好きな俳句について
少し話すと、それを遮って
「ああ、それは○○ですよね」
と得意になって
言っていた自分がいました。
「相手が興味のあることを、
自分もこんなに
知っている」ということを
相手に伝えることが
良いコミュニケーションの証だと
思い込んでいたのですね。
もちろん、知っていることを
「無理矢理知らないふり」
をすることは、
かえって失礼でしょう。
しかし、何でもかんでも
知ったかぶりで先回りして
答えてしまうよりも、
「相手がどんな意図で
その話をしているのか」
話の背後にある気持ちを考えるという
「大切なこと」を
教わったように感じました。
突然、今まで
見えていなかった世界が
急に目の前に
開けてきたように感じた瞬間でした。
その後、Kさんとは
お酒の席もご一緒させて
いただいたこともありますが、
Hさんの件で何かを言われたことは
一切ありませんし、
私も「あの時は実は
知ってらっしゃったんでしょう」
なんて訊くこともしていません。
以上がKさんが
身を持って私に教えてくれた
「大切なこと」です。
参考になれば、幸いです。