こんにちは！
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
訪問マッサージ・訪問鍼灸の
往診距離は１６ｋｍ以内という
制限があります。
ただ、１６ｋｍを超えた地域から
訪問治療の依頼が
入ることもあります。
そんな時に、中継地点に
分院と言う形で
治療院を出して
対応する方法がありますが
具体的にどうすれば良いでしょうか？
—- Original Message —–
私は現在、店舗を構えて
訪問治療しております。
最近、伯父が脳梗塞を患って、
自宅療養しているので、
訪問治療を頼まれたのですが、
片道で１８ｋｍの地点なので、
現在の治療院から
訪問しても往診費は付きません。
それで、中継地点に訪問専門の
出張所があればと思うのです。
丁度、直線距離で１０ｋｍ地点に、
専門学校時代の友人が
住んでいるアパートがあるので、
その部屋の住所をお借りして
出張拠点として
登録してみようと考えています。
出張の拠点を出すには
どうすれば良いでしょうか？
—— End of Message ——
１６ｋｍを超える
地域からのご依頼は
ホームページが充実しているような
治療院さんには良くあります。
僕も、治療院は
東京都北区にあるのですが、
何故か、横浜市や水戸市や八王子市に
お住いの患者さんから依頼が
入ったことがありました。
横浜市や水戸市や八王子市の場合は、
50ｋｍとか100ｋｍになるので、
往診は物理的に難しいので
お断りするしかないのですが…。
往診距離１８ｋｍ位だと、
とても微妙です。
全然、往診できない距離ではないけれど、
厚労省の決まりで16ｋｍ圏内しか
往診できないので
なんとかしたいけど、
どうしたらよいのか…
といった心境だと思います。
現状では、訪問で医療保険を
使った治療を行う場合、
治療院を届け出た住所から
半径16ｋｍを超える範囲は
全額往療費を認められません。
ただ、18ｋｍ地点の
患者さんから依頼が入った場合、
現在の治療院を「本院」、
中間地点（10ｋｍ地点）を
「分院」として2箇所に
店舗を構えれば、
分院から訪問する形でやることは
可能かと思います。
ただし、ご友人の
住所を借りてそこを
出張専門として、
届け出する方法は出来ません。
友人のアパートも店舗として
開設届を提出する必要があります。
治療院の開設条件は
あはき法の通りです。
治療院の開設と言っても、
訪問治療の場合は、
そんなに大げさな
準備や資金が
掛かるわけではありません。
施術部屋は6.6平米の
部屋に施術マットと
施術タオルなどを置いて、
町の薬局で売っている
エタノール消毒液（500円位）と
お風呂の桶（100円ショップ）に
お水を入れておく程度でＯＫです。
待合室は3，3平米以上の
部屋があれば、そこに
丸椅子を置いておけばＯＫです。
僕も2005年当時に
開業の準備をしたときは、
うちのマンションは
3.3平米の部屋が無かったので
廊下に3.3平米の
スペースを無理やり作って
そこを待合室ということにして
登録しました。
保健所の担当者が
チェックに来る1時間だけ、
施術所っぽい形を
保てばいいだけです。
担当者が帰れば、
もう二度と施術所として
使う必要もないですし、
ご友人の今まで通りのお住まいとして
活用することも可能です。
ただし、２つの
治療院の開設については、
もしかしたら、
地域性により1人の名義で
複数の院の開設は不可能といった
ケースもあるかもしれませんので、
1度、役所や
保健所にお尋ねいただくと
よろしいかと思います。
個人で訪問マッサージを
続けていくのであれば、
治療院を２つ構えるのは
経済的に得策ではありませんし、
知人の協力があるのは心強いですが、
あまり頼っても
いられなくなるでしょう。
少しずつでも、
出来るだけご自分の
自宅付近の患者さんを
開拓していったほうが
安定経営につながるかと思います。
また、往療の範囲を
超える方については、
治療費のみを保険申請し、
往療費は実費（2ｋｍで1800円）に
するなどの対応も
選択可能かと思います。
ただ、開業当初の
患者さんが少ない時期は、
時間があるので、18ｋｍの距離でも
依頼があれば対応したくなりますが、
半年後に、自分の治療院が
繁盛してきた際には、
遠方の患者さんの
対応で時間を取られて、
地元の患者さんの対応が
効率的に出来なく
なってきたりもします。
なので、もし
１６ｋｍ圏外の患者さんから
依頼が入った場合でも、
ひとり治療院の場合は、
「現状手一杯で対応が難しい」と
お答えするのが
現実的かなと思います。
