こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
先日、訪問マッサージ事業で
副業起業を検討している
サラリーマンの方と
個別相談をさせて頂きました。
現在、お勤め中なので本業が忙しくて
なかなか副業起業するような
時間がないのでは?
と思って色々とお話を伺っていました。
そんな中で、
「今、会社では
“静かな退職”みたいな状況なので、
全然、忙しくはないです。
最低限だけ働いて、
あとは副業の準備に時間を使っています」と。
「静かな退職???」
このキーワードを初めて聞いたのですが、
あなたはご存知でしたか?
最近、”退職代行”というのは流行っていて
僕のブログでも
何度か取り上げたことがあります。
”静かな退職”は初めて聞いたので、
ネットで調べてみると、
静かな退職とは、
仕事に熱意を持たず、
必要最低限の業務にしか携わらない状況で
コロナ以降アメリカで話題になったそうですが、
日本国内でも、Z世代を中心に静かな退職を
選ぶ人が増えているとのこと。
職場が嫌ならすぐに”退職代行”を使ったり、
退職はしないものの、
実質的には退職したような状況で
”静かな退職”を
選択する人が増えていると聞くと、
日本人はどれだけ働きたくないんだ、と
思ってしまいます。
「日本の若者たちよ、
それで良いのか~~~!?!?!?」
って叫んでしまいそうになりましたが、
冷静になって
自分の人生を振り返ったときに
僕も20代前半のサラリーマン時代は、
”静かな退職”を経験した一人でした。
大学を卒業して、
いわゆるIT関連企業と
呼ばれる会社に入社したのですが、
そこでは残業・深夜作業が
当たり前の職場でした。
休みも十分取れるとはいえず、
自分の時間もありません。
仕事の内容といえば、毎日同じことの繰り返し。
上司から言われたことだけを
とりあえずこなすだけで、
仕事をしてるぞ!という
充実感とは無縁の世界でした。
単に生活費を稼ぐためだけに
働いているようなものです。
唯一の楽しみは、
週末のスノーボード(冬期)だけ。
つまり、生きていくだけの状態でした。
振り返ると数年続けたサラリーマン生活、
それはものすごくつらいものでした。
まさに、「静かな退職」の
真っただ中にいたわけです。
だからこそ、ぼくは痛感しています。
静かなる退職の状態にハマると、
”人間は腐る”。
ゆっくり、静かに、気づかぬうちに。
未来を閉ざしていくんです。
そもそも何故、
世の中のサラリーマンは、
退職代行を使ったり、
静かな退職状況になるのか?
その理由の1つが
「なりたい自分」という
前向きな目標がない人が多いからです。
・年収1000万稼ぎたい!
・トップセールスマンになりたい!
・女子アナ(芸能人)と結婚したい!
こういう”上に向かう目標”がある人は、
自然とエネルギーが湧きます。
しかし、年齢を重ねると現実が見えてきて、
「そんな高い目標、今さら無理じゃないか」
「別にそこまで上を目指してないし」
「年収300万あれば、
週末のスノボ位は楽しめるし」
このように、
上の目標を持てなくなる人が増えていきます。
そもそも「上の目標」がある人は、
サラリーマンの枠に収まらず、
ご自身で独立起業する人も多いでしょう。
でも、日本人の皆がみんな
そんな「上の目標」を
持っているわけではありません。
割合的には極わずかでしょう。
でも、安心してください。
「なりたい自分」という
前向きな目標が無くても
人は頑張れるんです。
その場合に必要なことが
「戻りたくない自分」という
後ろ向きの目標を持つことです。
「戻りたくない自分」とは、
・絶対にあの地獄生活には戻りたくない
・お金に困るあの辛さをもう味わいたくない
・何事も中途半端な自分とはサヨナラしたい
という、負の体験に基づいたリアルな動機。
ここで、「戻りたくない自分」を
上手く活用した
赤池さんの事例を紹介しましょう。
(副業起業の赤池さん)
https://www.houmon-massage.jp/
赤池さんは、以前は
焼肉屋で正社員として働いていました。
しかし、
その労働環境は非常に過酷だったようです。
12時間拘束の長時間労働、体力勝負の毎日。
それでも、生活のために必死に働いていました。
そんな中、赤池さんは心に誓ったのです。
「もう、こんな苦しい生活から抜け出したい!」
これが、彼の【戻りたくない自分】でした。
赤池さんは、
この“負の記憶”をエネルギーにして、
全く未知の訪問マッサージの世界へ
飛び込みました。
そして今、安定した収入を得ながら、
自分のペースで働き、
かつ、患者さんや施術者さんたちに
感謝される毎日を送っています。
赤池さんにインタビューをさせて頂いたときに、
「もう、あの頃の生活には戻りたくない!」
という言葉を
何度も発していたのが印象的でした。
僕も新卒サラリーマン時代、
心も体もすり減らしながら働き、
こう思ったんです。
「絶対にもう、あんな毎日は嫌だ!」
・お金がない恐怖には戻りたくない
・生きている実感を感じられない無力感、
・社会から評価されない屈辱感
こういう負の記憶こそが、
ぼくを今まで支え続けてくれました。
訪問鍼灸マッサージ院の運営も、
決して楽な事ばかりではありません。
患者さんの信頼を得るために、
地域のドクターやケアマネさんと
関係性を築くために、
日々コツコツと努力が必要です。
売上が伸びない時もある。
スタッフが辞めて頭を抱える時もある。
そんな時に
「なりたい自分」だけを頼りにしていると、
あっという間に心が折れてしまいます。
だからこそ、
“戻りたくない自分”
という目標もしっかり持ってほしいのです。
もし、このブログをお読みの方の中に、
・退職代行を使って、辞めようかな~
・「静かな退職」を選んで
無駄に時間を過ごそうかな~
とお考えの方がいるのでしたら、
「戻りたくない自分」
という”リアルな危機感”を持てば
あなたを動かしてくれるでしょう。
「なりたい自分」という
前向きな目標は後からでもOKです。
まずは、「戻りたくない自分」という目標を
DNAレベルに刻み込みましょう。
令和の時代、
「頑張らない生き方」みたいなものも
肯定されつつあります。
コスパやタイパ(タイムパフォーマンス)が
重要視されている中で、
我武者羅に頑張ることが
否定されることもあります。
でも、はっきり言います。
頑張らない生き方は、
長期的に見たらめちゃくちゃコスパが悪いです。
社会からも、周囲からも、
相手にされなくなっていき、
徐々にフェードアウトしていくだけです。
あなたが、訪問マッサージ事業で
独立開業を目指すのであれば
静かな退職、静かな諦め、
そんなものに魂を吸い取られないでください。
あなたには、
未来を選ぶ力があるのですから!