下心は、ありますか?

こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

突然ですが、
下心」と聞いて
どんなイメージを抱きますか?

今回は、こんなテーマで
ブログを書いていきたいと思います。

ところであなたは、
ご自分でチラシやホームページを
作られた経験はありますか?

ご経験があれば
お分かりだと思いますが、
言葉や文章で
相手に何かを伝えることは、
考えている以上に難しいですよね。

ちょっとした一言で
自分の言いたいことが
変わってしまうこともありますし、
書いている途中で自分が
何を書こうとしているのかが、
分からなくなってしまうこともあります。

そんな試行錯誤を
繰り返していると、
他人が書いた文章や
キャッチコピーなども
すごく気になってくる
ことがあります。

ちょうど先日、私が
そんな感じになっていました(笑)

そこで私なりの
「気づき」がありましたので
シェアさせていただきたいと
思いながら、これを書いています。

私は鍼灸の道具を、
インターネットで買っています。

ネットや通販で買い物を
したことがある方はご存じだと
思いますが、品物が届くと
「お届け明細書」というような
紙が箱の中に
商品と一緒に入っていますよね。

明細書には、
大半のお店のものがそうであるように
合計金額などと一緒に

====================
ご注文ありがとうございました。
またのご利用を
心よりお待ち申し上げております。

====================

という文言が「打って」あります。

様々な文章に
敏感になっていた私はそんな一文すら
気になってしまったのです(笑)

そして、こう思いました。
「こんなの無くていいんじゃないか?」

これは一言「添えて」ある、という心遣いを
感じさせるものではありません。

言葉は悪いですが、

「まーみんな書いてるし、
とりあえず書いておくかぁ」

という程度のいわば
「しょうがない感丸出し」の
プリントされた文字に過ぎません。

『こんなの無くていいんじゃないか?』

私はずっとそう思ってきました。

読むたびに
「しょうがない感」が伝染して、
こちらまで「脱力」してしまうからです。

そんな脱力してしまう理由を
少し考えてみました。

その理由として、2つの理由を
思い付きました。

・脱力の理由その1:「気持ちが籠っていない」

上に書いたように、
あの文言は誰にだって形だけの
台詞にしか
過ぎないことが分かってしまいます。

これが理由のひとつ目です。

しかし、どうして
「形だけ」と感じてしまうのでしょうか?
これは、その2に繋がります。

・脱力の理由その2:「妙な違和感を感じる」

「ご注文ありがとうございました。」

の後、更にこう続いています。

==================
またのご利用を
心よりお待ち申し上げております。

==================

・・・どうでしょうか?

一見したところ、
あちこちでよく見る一文ではあります。

この文言から何かを感じられましたか?

あなたにとっては

「いやいや、こんなのフツーでしょ?」

っていう感じかもしれません。

「またまた~藤井さん、そんな面倒くさいこと
 言っちゃって~」

っていうご意見も
もちろんあるでしょう(笑)

ええ、私も少し前まで軽く脱力する程度で
殆ど、何も感じていませんでした。

たかが少しばかりの文言じゃないですか。

でもちょっと心静かに考えてみると、
この文言の一部が
「形だけ」を感じさせている正体だと思わ
れたのです。

ズバリ、
下心】がチラチラと見えないか?

しつこいですが、

「またのご利用を
 心よりお待ち申し上げております。」

「またのご利用・・・」

「ご利用・・・」

これをよく考えてみると、

「自分のこと中心」

に受け取れませんか?

「また使ってね」っていうような。

一見相手を想っているようで、

実はそこに「お客様はいない」
のではないでしょうか?

===================
「またのご利用を
 心よりお待ち申し上げております。」

⇒また「買ってくれる」ことを
 「心から」待ってます。

===================

私がひねくれ者だからでしょうか?
いやたぶんそれもありますが(笑)、

なんだか【下心】が
チラチラと見え隠れしているようには
感じられませんでしょうか?

もしかしたら、

「ふーん。それじゃあ
 藤井さん、気持ちが籠ってるのって、
 どんなのですか?」

と思われるかも知れません。

どんな言葉になると思いますか?

鍼やお灸を注文した人に対して、
気持ちをこめて
一言「添える」とするなら・・。

以下、考えてみました。

こんなメッセージだったら
嬉しくないですか?

・例文1

「ご注文ありがとうございました。
 ○○様の
 お役に立てることを願っています。」

・例文2

「ご注文ありがとうございました。
 ○○様の技術に貢献出来れば幸いです。」

・例文3

「ご注文ありがとうございました。
 ○○様のクライアント様が
 より健康になられることをお祈り致します。」

いかがでしょうか?

鍼やお灸を買う人なのですから、

「これ、今晩のカレーに入れて
 煮込むんですよ~。
 結構いけますよ・・・」

という人はいません(笑)

鍼やお灸を買う人の目的は、
それを使って誰かを
良くしようとする人でしょう。

そんな人の意図を
汲んだ文言になっていなければ、
お客さんの立場に
きちんと立っていることには
ならないと思ったのです。

「またのご利用・・・」

という言葉は、
あまりに巷に溢れていて思わず
口から出てしまうくらいかもしれません。

でも、その一言を受けて

「よしっ!次も絶対ここから買うぞっ!」

と思えるでしょうか?

どちらかと言えば、

「○○様の技術に貢献出来れば幸いです。」

と言われた方が、
嬉しい気持ちはしませんでしょうか?

誤解のないように付け加えますが、

『ご注文ありがとうございました。
 またのご利用を心より
 お待ち申し上げております。』

という言葉が「100%悪い」と
私は言いたいわけではありません。

心から相手を想っているのなら、

「きちんとそれが伝わる
 文言にならなければ意味をなさない」

ということを言いたいのです。

それを安易にどこかから
拾って来たような台詞で代用していては
「もったいないなあ」と
自戒を込めて書いた次第です。

訪問業務ではあまり使うことのない
言葉かも知れませんが、
どんな言葉でも、中心が

・自分なのか
・相手なのか

で、印象が180度変わってしまうことは
間違いないでしょう。

あなたには、単に
小うるさい話だったかも知れませんが、
何かの参考になれば、幸いです。