こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
土曜日の朝、
ちょっとヒヤッとする場面に出くわしました。
場所は、オフィス近くの
とあるデイサービス施設の前。
ちょうど、利用者さんが送迎車から
降りてくるところだったのですが…
ん?
運転手さん、運転席から降りてこない。
添乗スタッフも見当たらない。
高齢者の方がひとりで、
車から降りようとしていたんです。
「え…大丈夫か?」
正直、血の気が引きました。
結果的には何も起きませんでしたが、
もしその方が足を滑らせていたら?
自動ドアが閉まりかけていたら?
たった数秒の出来事かもしれません。
でも、その一瞬の判断ミスで、
大きな事故につながっていたかもしれない。
これは、完全に“慣れ”の罠です。
確かに、介護の現場は常に人手不足。
「いつも大丈夫だったから」
「あの人は元気だし」
そんな思い込みが、
悲劇を招くこともあり得ます。
この出来事を通して、
改めて感じたんです。
「リスクヘッジ」は、
すべての現場に必要不可欠だと。
これは、私たち訪問鍼灸マッサージの
現場でも同じです。
「いつも通り」の施術、
「いつも通り」のベッド昇降、
「いつも通り」の歩行補助…。
でも本当に、それは“安全”ですか?
「まぁ大丈夫だろう」が、
一番危険かもしれません。
例えば、
・患者さんがベッドから転落した
・書類の記録ミスで、
保険請求にトラブルが発生した
・ご家族との行き違いが、
信頼崩壊につながった
こうしたリスク、
実は日々の現場の中に
ゴロゴロ転がっています。
でも、事故やトラブルが
「起きてから」では遅い。
起きる前に、
どれだけ“備えられているか”が全てです。
つまり、
「大丈夫かどうか」ではなく、
「万が一の備えがあるかどうか」。
ここに尽きるんです。
では、どうすれば良いのか?
答えはシンプル。
「想定しておく」こと。
「話し合っておく」こと。
例えば、スタッフ間で
「このケースって危ないかも?」
「最近こういう場面多くない?」
こんな何気ない会話を
日常に組み込むだけで、
事故の芽を摘める可能性はグンと上がります。
声をあげやすい空気。
小さな気づきを拾い上げられる文化。
それが、
“信頼される治療院”の根っこになるんです。
院長であるあなたが、
リスクに敏感でいれば、
スタッフも自然と
その意識を持つようになります。
「事故ゼロ」「トラブルゼロ」は難しくても、
「起きても最小限に抑えられる体制」は
作れます。
そしてそれは、
患者さんにも、ご家族にも、
ケアマネさんにも、
「ここは信頼できる」という
安心感につながります。
だからこそ、もう一度、
日々の業務の中に潜むリスクを“見える化”して、
スタッフみんなで共有していきましょう。
それができれば、
あなたの治療院は、
もっともっと強くなりますよ!