こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
「三人寄れば文殊の知恵」
ということわざがあります。
一人では気づけないことも、
何人かで意見を出し合えば見えてくる。
これは訪問マッサージ院の採用にも、
かなり当てはまると思います。
特に危ないのが、
「この先生は絶対いい!」
と思った時です。
例えば、
年齢も若い。
あはきの国家資格を3つとも持っている。
訪問マッサージの経験もある。
受け答えもしっかりしている。
しかも面接で、
「院長と一緒に、
ここで長く働きたいです!」
なんて言われたら、
院長としては、
「これは運命の出会いだ!」
と舞い上がってしまいます(笑)
でも……
採用したくなった瞬間ほど、
人は冷静さを失うものなんですよね。
本当は少し気になっていた
転職回数の多さも、
「若いうちは色々ありますよね」
で片づけてしまう。
前職を辞めた理由が少し曖昧でも、
「まあ、人間関係かな」
と、自分に都合よく解釈してしまう。
給与条件が折り合わなくても、
「入ってから頑張ってもらえば、
何とかなるだろう」
と思ってしまう。
採用の最終決断を
下すのは院長です。
ただ、そこに至るまでの評価は、
一人で抱え込まない方が
いいと思っています。
例えば、院長は
「技術もあるし、即戦力だ」
と思っている。
でも、事務スタッフから見ると、
「電話対応がちょっと雑ですね」
と感じるかもしれない。
他の施術者から見ると、
「患者さんには合いそうだけど、
チームの中ではどうかな?」
という意見が出るかもしれない。
さらに経営の数字から見ると、
「この給与で採用して、
本当に利益が残るのか?」
という問題も出てきます。
同じ応募者でも、
見る人が違えば、
見えるところも違うんです。
これこそ、
「三人寄れば文殊の知恵」です。
ただし、
とりあえず三人集めればいい、
という話でもありません。
院長。
事務スタッフ。
施術者。
全員が最初から
「採用したい」側だったら、
三人そろって
同じ方向を見ているだけです(笑)
むしろ大事なのは、
「この人、ちょっと待った方が
いいんじゃないですか?」
と言ってくれる人の存在です。
これ、採用したくて
仕方ない時に言われると、
正直、かなり
イラッとするんですよ(笑)
「いや、せっかく来てくれたのに」
「今、人が足りないんだから」
「また募集するのも大変だし」
と思ってしまう。
でも、採用を急いだ結果、
1か月で辞められたらどうなるか。
また求人広告費がかかります。
患者さんの引き継ぎも発生する。
残ったスタッフにも負担がかかる。
場合によっては、
患者さんまで離れてしまう。
だから、
「採用しない」という判断が、
治療院を守ることもあるんです。
もちろん、最終的に決めるのは院長です。
例えば、
Aさんは「採用していいと思います」
Bさんは「ちょっと気になります」
Cさんは「条件次第ではアリです」
じゃあ、多数決で2対1だから採用!
……という話でもありません。
大事なのは、
いろいろな意見を聞いたうえで、
なぜ採るのか?
何が気になっているのか?
そのリスクを許容できるのか?
これを院長自身が考え抜くことです。
採用した後で
うまくいかなかった時に、
「○○さんがいいって言ったから……」
では済みません。
給料を払うのも、
患者さんを任せるのも、
最後は院長の責任です。
だからこそ、
知恵はいろいろな人から借りる。
でも、責任は自分で持つ。
採用では、
このくらいのスタンスが
ちょうどいいと思います。
そして何より怖いのは、
院長もスタッフも全員そろって、
「この人しかいない!」
と一目惚れしてしまうことです(笑)








