こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
介護業界に近い
訪問鍼灸マッサージ業界でも
日本生命さんがニチイさんを
買収したニュースは
話題になっていますね。
↓↓↓
—– Original Message —–
【日本生命が介護最大手の
ニチイを買収へ
約2100億円】
生命保険大手の「日本生命」が
介護事業を展開する
「ニチイホールディングス」をおよそ
2100億円で買収することが
わかりました。
生命保険会社による
介護事業の買収は異例です。
「日本生命」は、
介護最大手の「ニチイ学館」を傘下に持つ
「ニチイホールディングス」の
株式を間接的に保有する
外資系ファンドなどから、
ほぼ全ての株式を
取得するということで
金額はおよそ2100億円で、
金融庁の認可を前提に
早期の買収完
生命保険事業をめぐっては、
国内の人口減少などを背景に
市場の先細りが指摘されていて、
「日本生命」は高齢化の進行で
今後市場の拡大が
期待できる介護事業に参入し、
収益源を
多角化するのが狙いです。
(TBSニュースより)
—— End of Message ——
ニチイ学館といえば、
介護施設も運営していますので、
訪問マッサージでニチイさんの
施設内で
施術しているという方も
いらっしゃるのでは
ないでしょうか。
今回のニュースは、
大規模買収案件といことで
2100億円という
金額が動きますが、
最近、訪問治療院の
売却に関しての
お問い合わせを頂く機会もあります。
今回のニチイさんの
売却案件とは違い
規模感はとても小さいですが、
例えば、
月商90万(患者数34名)の
訪問治療院のオーナー様から
このような案件を頂きました。
——————————
・最近3か月の月商
11月度: 92万円
12月度: 90万円
1月度: 85万円
・現在の施術者数(有資格者)
あん摩マッサージ師
1名(3月退職予定)
はり灸師1名 (業務委託)
・借入金
無し
・事業売却の理由
→他の事業にリソースを集中させたいため。
・希望売却金額
500万円(応相談)
——————————
訪問鍼灸マッサージ院の
M&Aですが、
買い手(買収側)の
メリットとしては、
1:スピーディーな経営戦略
コツコツと
ケアマネ営業をしなくても、
患者さんが付いています。
新規患者34名を獲得するには、
それなりの時間と
労力がかかりますが、
お金で時間を買う行為をすることで
スピーディーな経営が出来ます。
2:事業規模の拡大
患者さん34名が増えることで、
それらの患者さんに付随した
ケアマネさん、ドクターの
関係も入手することが可能です。
患者さんの開拓と共に
時間と手間がかかるのが、
ケアマネさんと
ドクターとの関係構築です。
ケアマネさんと
ドクターとの関係があれば、
事業規模を
拡大するのは比較的簡単です。
3:事業の多角化&シナジー効果
現在、整骨院のみ、自費治療のみの
運営をしている方は
新規事業参入のメリットがあります。
現在の市場環境は変化が激しく、
昨日までの強みが
弱みになる可能性もあります。
既存事業の強化のみならず、
市場のトレンドに合った
事業を始める必要もあります。
いわゆる「多角化」と
呼ばれる経営戦略です。
ただし、ただ闇雲に
多角化を実施すれば
良い訳ではありません。
既存事業との関連性が高い
多角化の方が、成功確率は高いです。
今までは、自費治療院や
整骨院に通院できたが、
高齢化によって歩行困難になって
通院が出来なくなったという
ご相談も増えてくるでしょう。
院内に、鍼灸師やマッサージ師の
有資格者がいれば
スグに事業を
立ち上げることが可能です。
よって、既存事業との
相乗効果(シナジー効果)を
生み出すメリットが期待できます。
以上が、
買い手側の治療院が
M&Aを行うメリットです。
実際問題、
いざ買おうとなった場合は、
色々と不安な部分も
あると思います。
「特に、月商90万円の
規模で運営しているのに
なぜ、事業を売るのか?」
何か、裏があるのでは?
と思いたくなりがちです。
なので、もしあなたの目の前に
M&Aの案件が現れたときには
次の項目は
チェックした方が良いです。
1:患者さんが担当施術者に
依存していないか?
(その先生じゃなきゃ、
継続しない!とならないか?)
2:同意書は問題なく
継続できるか?
(特別なコネがある
ドクターではないか?)
3:マッサージの同意書を
鍼灸の同意書に変更できるか?
(鍼灸師の施術者割合が高い場合)
4:患者さんが、
実は歩けたりしないか?
(歩行可能な微妙な患者さんは
含まれていないか?)
5:患者さん全員が
施設入居者ではないか?
(特別なコネがある
施設案件ではないか?)
6:患者さん全員が1人の
ケアマネの紹介ではないか?
(特別なコネがある
ケアマネがいたから
成り立っていたのでは?)
7:LTV(生涯顧客価値)は
どの程度の患者が多いのか?
(平均何か月続くのか?)
などなど…。
今後、
訪問鍼灸マッサージ業界においても
コロナの影響や
院長の高齢化などによって
このような案件も
増えてくると思いますので、
アンテナ高く
チェックしておきたいですね。