こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
鍼灸マッサージ師さんの
採用市場において、
施術者の動きが活発な時期と
いうものがあります。
まずは、2月~3月にかけては
新卒者が国家試験を終えて
4月からの職場を探す時期なので
施術者も活発に動く時期です。
もう一つが、
お盆休み前後になります。
もしかしたら、あなたの治療院にも
「お盆前後は人が動く
タイミングですので、
御社の採用のご予定は
いかがですか~?」
というセールスの
電話がかかってきませんか?
なぜ、お盆休み前後に施術者の
動きが活発になるかと言うと…
4月に入社した新人スタッフが
現場で3~4か月程度やってみたが、
どうも違うかなと思って、
お盆休み前後に
退職するという流れになるようです。
お盆休みで連休に入ると、
専門学校時代の同期との
飲み会などが開催されて、
そこで、他の方と比べて
自分の職場の待遇がどうだこうだと
いうことになりがちです。
いわゆる、
「隣の芝生は青く見える症候群」
ですね。
お盆休み中で時間的余裕が出来るので、
求職サイトを色々と検索して、
お盆休み明けた時から
求職活動を再開する人が多いそうです。
「1年以内に辞める若者が急増」
もしかしたら、
あなたもこのようなフレーズを
新聞や雑誌などのメディアで
目にしたことが
あるかもしれませんね。
確かに入社1年以内に
辞めてしまうのは
残念すぎる結果です。
「たった、1年で
何が分かるんだ!?」
と言いたくなりますが、
このような残念なことが
全国の職場で
当たり前のように起きています。
以前から新入社員は
3年で3割が辞めると
言われていますが、
実は1年以内に結構な
数の人が辞めています。
どのくらいの割合かというと、
「1年以内に10人に1人」が
会社を辞めているというデータがあ
しかも、この傾向は長年続いており、
このような事態は会社にとっても、
新人スタッフにとっても
大きな損失になります。
会社を辞めようとするときに、
両親や先輩や上司から
「とりあえず3年は頑張ってみなよ!」
と言われたことがある人も
いると思います。
確かに、入社して1年だけでは
仕事の楽しさだったり、やりがいだったり
自分の能力が
どの程度あるのか?というのは
わからないかもしれません。
しかし、今の若者の中には
入社して1年以内でも
「辞める」という
決断をする人がいるようです。
ちなみに、若き日の藤井も
バイト経験や正社員経験という
いわゆる雇われの時代がありましたが、
2年以上続いた所はありませんでした…。
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◆藤井の職務経歴(20代)
・コンビニ レジ打ち(1年)
バイト契約(時給850円)20歳
・ホテル ウエイター(1年)バイト契約
(時給900円)21歳
・ファミレス ウエイター(1年)
バイト契約(時給900円)22歳
・ソフトウェア会社(2年)正社員
(月給23万)23歳
・パソコン入力業務(1年4か月)
バイト契約(時給1000円)
・整骨院 補助業務(10か月)バイト契約
(時給900円)26歳
・整形外科 リハビリ補助(2年)
バイト契約(時給1000円)28歳
※その後2005年(29歳)に
起業して約14年が経過
(今のところ、辞める予定はない^^)
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雇われ時代に退職した理由は
いろいろありましたが、
「このまま会社(職場)に
残っても仕方がない。
将来がイメージできない」
というものも
1つの要因ではありました。
これは、今の若者も同じで、
「このまま会社(職場)に
残っても仕方がない。
将来がイメージできない」
と考えている人が少なくありません。
これは、社長(院長)としては
とても辛い心境ですが、
若者は、若者なりに
しっかりと現実を
直視しているものです。
その上で、自分なりに考えて
決断を下しているのです。
これは、治療院業界も同じです。
なぜ、
「このまま治療院(職場)に
残っても仕方がない。
将来がイメージできない」
というような考えに
なってしまうのでしょうか?
それは、昔からある
業界の古い体質によるものが
影響しています。
例えば、
・歩合給での激しい競争が当たり前
・勉強会という名の居残り残業が当たり前
・社会保険は無くて当たり前
という環境の職場では
若い人材を活かしきれていないでしょう。
才能ある若い施術者が
絶望してしまうような環境が
いまだに維持され続けているのです。
これでは、
若い人は、自分が勤務している
治療院の将来を
良い方向にイメージすることは
できないでしょう。
では、このような状態をなくすには
どうしたらいいのか?
それには、もちろん昔からある
業界特有の古い体質を改善することは
とても大事になってきます。
改善しない限り、
いくら若い人や優秀な人を
採用しても短期間で
辞められてしまう。
また、それ以外にもあるとすれば、
この治療院が将来
どのようになっていくのか?
という将来像をスタッフに共有する
ことが重要になってきます。
院長の考えは自分の中に
しまっているだけでは
伝わりません。
これからどうしたいと思っているのか?
どうするつもりなのか、ということを
しっかり伝える必要がある。
・5年以内に地域一番の訪問治療院になる
・3年勤務した場合は、独立開業制度がある
・将来、幹部候補になったら
こんな未来が待っている
といったことを、
共有されるだけでも
治療院の将来や、
そこで働く自分の未来が
多少なりともイメージできるし、
スタッフも不安が解消される
きっかけになる。
今の若者は、
「3年間頑張る」こと自体に
どのような意味があるのか?
というのを真剣に考えるタイミングに
きているのかもしれません。
今は驚くほど変化が激しい時代なので、
働き方についても、大きな変革が
必要なのかもしれません。
今いるスタッフをフルに活かすためにも、
スタッフ自身が不安なく
生き生きと働くためにも、
治療院の将来像を共有しておくのは
とても重要なことです。