施術者の夢を応援する院長の在り方

こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

訪問鍼灸マッサージ業界では、
お盆休み後は、施術
転職活動が
活発化する風潮があります。

そんな時期に、
こんなご質問を頂きました↓

—- Original Message —–

藤井先生

いつも大変お世話になっております。
本日は弊社の施術スタッフとの
向き合い方について相談させてください。

彼が入社して約2年ほど経ちました。

施術のスキルや
対人能力なども問題なく、
さんや他のスタッフからも
一目を置かれるような存在です。

そんな、彼から先日、
「独立開業して、
 やっていきたいと思っている」
と言われました。

彼はまだ20代なのですが、
30歳になる前までに
独立開業を考えているようです。

彼から「すぐに退職したい」と言われた
わけではないのですが
私としてはとても不安です。

このまま彼が私の治療院から
去っていくと思うと
気が気ではありません。

本音を言えば、
独立開業などせずにうちの治療院で
一緒にやっていきたいと考えています。

ですが、一方で
彼の応援するべきだと
思っています。

私としては、どう振る舞えばいいのか
非常に悩んでいます。
ご助言いただけたら幸いです。

—— End of Message ——

悩むところではありますが、
そもそもですが、あなたには
彼の独立開業を
止める権利はありません。

だって、あなた自身も
独立開業しているのに
他人の独立開業を
阻止するのはおかしいですよね^^?

お腹を痛めて産んだわけでもないし、
兄弟でも親子でもないわけで、
言ってしまえば、ただの他人です。

彼の長い人生の中で
過去、現在、未来と
いろんな職場での経験が
通り過ぎていくわけですが
あなたの治療院は、所詮、
その中の一つにすぎないです。

彼も2年間勤務したうえで、
しっかりと考えた上で判断し
真剣に考えて
自分で選択したわけでしょ?

それを、あなたが
とやかくいう筋合いなんてありません。

むしろ、それを

「いいねぇ~、君なら
 独立開業は絶対に向いてるよ」

と言えずに引き留めたら
おそらく、その時点で
彼の中で「ダメな院長(オーナー)」で
終わりますよ。

なぜなら、自分の
邪魔をする存在になるわけですから。

特に、目的意識の高い
若手の施術の人生のスピード感は、
めっちゃ早いです。

同じ治療院に、ずっと
立ち止まっていることなんて
若いうちは
皆無と思っておいた方がいいです。

だってそれだけ
成長意欲も高いし、勉強熱心だし、
優秀だからこそ
選択肢が無限に広がるわけです。

彼には、
彼の施術としての人生があり、
あなたには、あなた自身の
人生があるわけです。

大事なのは、あなたは
どんな人生を思い描いているかです。

まさか、その若くて優秀な
スタッフを自院に
引き止めるのが
人生最大の望みなのでしょうか?

もしそうだとしたら、
その姿は、彼からする

「どうしてこんな院で
 2年間も時間を
 無駄にしてしまったのか…」

と大後悔するほど、
みじんこ男に映ってしまいます。

せっかく、
20代で独立開業してみたいという
があって、そのチャンスがあるんだから

「いいじゃん!
 向いてるよ、絶対成功する

って言ってあげるのが良いです。

で、あなたはあなたで
それを刺激として
「自分も本当は、これを頑張りたい」
ってものに注力したり、探したり
すればいいじゃないですか。

ただ、この施術
独立開業に関することで、
すごくいい経験をしていると
思います。

そもそも最初の最初は単純に

「訪問マッサージ事業で稼ぎたい!」

という理由で、新規参入してきたわけです。

で、どうですか?
実際に売り上げが
月商100万、200万、300万と
増えていき、ある程度稼げるような
状態になってくると、
また別に新たな
気苦労や悩みが出てきますよね?

ただ漠然と「稼ぎたい」と
憧れていたものから
実際に経験する立場になると
また違ったものが見えてきますよね?

これが成長のあかしであり、
実際の経験でしか
手に入らないものですからね^^