こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
国家試験を終えて、
4月からの独立開業を目指している
学生さんもいらっしゃいます。
というのも、
専門学校で学んでいる学生が、
卒業年次に資格試験に
受験し合格した場合について、
施術管理者に必要とされる
「実務要件1年」に対する特例が
発表されたからなんですね。
対象者は合格したのち、
その年の5月末までに
施術管理者として受領委任の届出をする
施術者となっています。
このルールを活用して、
4月から開業する方もいるのですが、
今までは、ずっと勉強でしたが
これから開業するにあたって、
今の時期に何をしたらいいのか、
整理がついていない方が多いようです。
もし、4月から独立開業する場合、
大切なことが2つあります。
それは、
1.今やるべき事
(利益につながること)をやる
2.やらなくても良いこと
(利益につながらないこと)は
やらない
ということです。
既にご存じの方が
ほとんどだと思いますが、
「20:80の法則」で有名な
パレートの法則があります。
・2割の商品で8割の売上が出来る
・2割の人員で8割の売上が出来る
・2割の労力で8割売上が出来る
・2割の…
と、色々とあります。
例えば、
「2割の時間で8割の売上を作っている」
ですが、これは言い換えるなら、
8割の時間が2割の売上しか
作っていないという事です。
じゃあ、いっその事、
この8割の時間の仕事を
削っちゃえばよい訳ですよね。
もっと言い換えると、
4月からの独立開業の準備にあたっても
無駄な時間が多くある、と言う事です。
実際のところ、
「上手くいっていない人ほど、
今やるべき事をやらずに、
やらなくても良いことばかり
している・・・」
というのが現実です。
ただ、こうなることも
仕方がありません。
専門学校では、
鍼灸マッサージの国家試験を
突破するための勉強しかしません。
卒業後、治療院を開業して、
どういった手法で経営していったら
いいかなどということは
一切教えてくれません。
ですから、専門学校を
卒業したばかりの新卒さんは、結局
なにから手を付けて良いのかわからず、
「やらなくても良いこと
(利益につながらないこと)」に、
貴重な時間と
お金を消費してしまうのです。
しかし、逆に「今やるべき事」が
判っている治療家は、
その時点で最も
有効な手法のみに投資して、
安全かつ確実に売上げを上げます。
以前、当協会の講座に
当時、専門学校3年生の立場で
参加された方がいました。
彼は4月の開業に向け、
まだ鍼灸マッサージの
免許を持っていないにも関わらず、
やるべきことの1つである、
ケアマネ営業を行っていました。
結果として、免許取得前にも関わらず
「無料体験施術」の予約依頼を頂き、
4月に入って、免許取得後には、
無料体験、同意書取得、
初療スタートがほぼ決まっている状況を
作り上げました。
免許が無いとか経験が無いという
言い訳をせずに、
「構え・打て・狙え」の精神で、
空いている時間にケアマネ営業をし、
今の現状(※4月以降に免許取得の旨)を
はっきりと伝え、4月からは
責任を持って患者さんを施術することを
約束する事を伝えました。
このような事も可能なのですが、
じゃあ、訪問鍼灸マッサージで
開業時に取り組むべきことは
何なのか?
それは、次の3つです!
1 最低限必要な準備をすばやくする。
→パソコン、電話、ファックス、
自転車などを揃える
名刺、パンフレット、アンケート、
ホームページなどを作る
2 ケアマネさんの営業先を
ピックアップする
→役所に置いてある
「介護事業所一覧」や
インターネットに掲載されている
サイトで、営業挨拶にいく
介護事業所をピックアップする。
半径8km圏内でケアマネさんが
多く在籍している事業所を優先して
ピックアップしておく。
3 1人目の患者さんの依頼が来るまで
とにかく、淡々と営業活動を実行する。
→やることが決まったら
周囲の声などは無視して
淡々と行動する。
開業時にこういった、
今やるべき事(利益につながること)を
やっている方は、
かなりの確率で上手く行きます。
逆に、開業時に
取り組んではいけないことは何か?
それは、次の3つです!
1 古典や経絡の技術セミナーに
一生懸命参加してしまう。
→訪問マッサージでは、
医師やケアマネやご家族と交流を
取る機会が多いですが、
その中で「ツボ」とか「気」とか
言った用語は一切理解されません。
2 新たな資格(マッサージ、
柔整、理学療法士など)
取得を目指す。
→これは、鍼灸(のみ)師に
多いのですが、
”鍼灸の資格だけだと
食べていけない”という
謎の理由をもとに、
他の手技療法(マッサージ、
柔道整復など)の
資格を取得するために
500万の学費を支払う方がいますが、
あまり意味がありません。
3 パソコンのスキルがないのに自分で
ホームページ作成に取り組んで、
結局良いHPが出来ずに
無駄に時間を過ごしてしまう
→ホームページが出来ないんで、
なかなか動けないんですと
言う方
時間の使い方が勿体なすぎます。
自分で出来ないことは
出来る人にお願いすることを
心掛ける必要が
開業時に、やらなくても良いこと
(利益につながらないこと)
に取り組んで時間を消費してしまうと、
なかなか上手く行かないのが現状です。
開業時からトントン拍子で
上手く行く人は、このような、
「やらなくても良いこと」には、
時間とお金を一切使いません。
今やるべき事(利益につながること)に
集中して、さらに、その売上げを
再投資することによって、
ますますビジネスを加速させています。
開業1年目から、上手く行くか、
時間とお金を失って負け犬になるのか。
その運命の分かれ道は、
「今やるべき事、
やらなくても良いこと」を
判っているかどうかなのです。
「今やるべき事」と
「やらなくても良いこと」を知れば、
成功確率を劇的に向上させることが
できると思いますので、
そのあたりに注意して
取り組んでみてください。