こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
このブログを
お読みの方の多くは
個人事業主として
訪問鍼灸マッサージ事業を
営んでいますので、
確定申告の締切が
迫っていた3月上旬はバタバタと
忙しいかもしれませんね。
自分史上最高の
税金額になった(儲かった)と
いう先生から報告を
いただいたりしていますが、
ひとり先生で、
訪問鍼灸マッサージをやったら
本当に利益が残ります。
利益が出るには、
売上を上げるか、
経費を下げるかの
方法しかありません。
ひとり先生でやる
訪問鍼灸マッサージの
圧倒的なメリットは
経費がかからないことでしょう。
特に大きいのが
”固定費”が
かからないことです。
施術者や事務員を
雇うための人件費もかからなければ、
治療院を構える
必要もありませんし、
総務・経理などの
間接コストもかかりません。
自分が頑張って稼いだ分が、
全部自分に
返ってくるという状態なので、
すごくヤリガイを持って動けます。
売上の上限値は
100万円程度ですが、
ほぼ経費がかからないので、
手取100万円って状況も
作り出すことが出来ます。
接骨院や鍼灸院での修業時代は
手取15万円だったところから、
一気に何倍も
収入アップしますからね^^
しかしながら・・・
一人先生のスタイルで
訪問鍼灸マッサージを
行っていくというのは、
かなり大きなリスクを
抱えているのは気づいていますか?
「え?人を雇うとリスク
大きいんじゃないの?」
「家賃などの固定費とか
いろいろかかるじゃん??」
「人雇っても、半年したら
独立しちゃうでしょ?」
と思う方も多いと思います。
上記のように、
一人先生でやっている時って
手取り100万円も可能なので
かなり良さそうに見えますが、
”表裏一体”という言葉があるように
裏から見ると、
結構ヤバイことも多いのです。
なぜ、ヤバイのか?
理由は主に次の3つです。
リスク1:全業務を自分一人で
やらなければならない。
当たり前ですが、
ひとり先生として
治療院運営をしていますので、
営業、施術、事務、
経理、総務などなど
全部自分でやらないといけません。
これは、完璧に、
自分の時間を
お金に変える行為を
しているわけです。
1日24時間という
平等に与えられた時間を
お金に変えているわけですから、
どうしても上限が出来てしまいます。
大きく稼ぎたいと思っても、
そこまで達することは
出来ないというリスクがありますね。
リスク2:万が一、自分に
何か起こったときに対処できない。
自分一人で元気にモリモリ
頑張れるときはいいですが、
万が一、自分が病気、怪我という
突発事象で収入がゼロになります
また、セミナーや研修に参加したり、
家族と旅行に行ったり、
子どもや奥さんの
相手をしている時間は
売上は入って来ません。
また、訪問治療の場合、
1日のうち約半分が移動なので
車、バイク、自転車で
事故に遭遇する確率は
一般の社会人よりも遥かに
高いというデータがあります。
実際、日本訪問マッサージ協会の
会員さんでも往診中に、
交通事故に遭って
ケガをされて、一定期間ですが
訪問治療が出来なくなった
という方もいらっしゃいます。
元気で稼いでいるときは
問題ないですが、
万が一のリスクを考えておくことも
とても大事な事です。
リスク3:モチベーションの
低下に襲われる。
実は、これは大きなリスクとして
考えておいてほしいことなのですが、
必ずモチベーション低下という
壁にぶつかります。
独立開業してからずーーーーっと
モチベーションを高く維持するのは
ものすごく大変なことなのです。
継続して、ケアマネさんからの紹介や
ホームページからの問い合わせが入り、
毎月安定して100万円くらいの
売上げが保持できるようになると、
一体どうなると思いますか?
「月に100万?僕はそんな
幸せな毎日を送りたいです。」
「100万円でカッコいい
自動車を買いたいです!」
「毎月100万あれば、美味しいものが
腹いっぱい食べられます!
このように夢を叶えたら
幸せな毎日が続くか・・・?
残念ながら、
そんなわけがないのです。
この世は甘くはできていないのです。
人間というのは「快楽」に
慣れてしまう習性があります。
売上100万円が続いて、
幸せな気分でいられるのも
せいぜい数ヶ月程度です。
確実に、そう確実に
同じことの繰り返しをすることに
飽きが来てしまうのです…。
モチベーションが低下する時期は
人によって違いますが、
半年程度で出てくる人もいれば、
1年、2年単位の人もいます。
病気や怪我については、
日頃の健康管理を気を付けて、
交通事故については、
日頃の運転に気をつけていても、
自分のモチベーションの波まで
気をつけている人は
多くないでしょう。
僕も2005年に
起業してから紆余曲折あって
色々なモチベーションの波と戦ってきて、
現在は、結構高めですが、
3年くらい前は
相当やばかったかな・・・。
(自分探しの旅みたいな・・・)
モチベーションが
低下してしまうと、
ひとり先生の場合は
自分の時間を使えなくなるので、
自然と、収入が減ってしまいます。
よくある事例として、
月収100万円を目指して独立開業して、
ある程度上手く行ったら、
モチベーションが下がってしまい、
引きこもりみたいな生活に戻って
しまうみたいな・・・。
これが、勤務している状況でしたら
モチベーション下がっても
毎月安定して給料を
もらい続けられるからいいけれど、
ひとり先生のスタイルで
活動していく中で、
モチベーション下がっちゃったら
大変ですね。
その他、ひとり先生のスタイルは
色々とリスクがありまして、
その1つでも顕在化しちゃったら、
最悪、ゼロになって、
生活が成り立たないってことも
起こり得ます・・・。
僕の場合、振り返ってみると
2010年に事務所を借りて、
事務スタッフを
1人入れたということが、
良い決断だったなと思います。
ひとり先生のスタイルで、
自分史上最高の税金額を
納めるのは素晴らしい事ですが、
その裏にあるリスクも
考えておきましょうね。