こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
今日から7月ですので
下半期の
スタートになりますね。
下半期のスタートを前にして
こんな質問を頂きました。
「世の中はボーナスの
話題で盛り上がっている中で、
うちの治療院(個人事業主)は、
ボーナス支給がありませんでした。
そこで、大手の訪問マッサージ会社へ
転職を考えているのですが
どうでしょうか?」
新聞やニュースで、
大手企業のボーナス額や
公務員のボーナスが額を
目にすると、
「自分は・・・(微々たるもの)」
と感じてしまうこともあるでしょう。
因みに、以前当協会で
訪問鍼灸マッサージ院の
ボーナス事情のアンケートを
実施させて頂いたことがあります。
多くの院長先生に
ご協力いただきましたが、
その中で、
ボーナス無しという院は
全体の33%でした。
ボーナスを支給している
67%の院についても
ボーナス支給額の中央値は
7万円程度/回(夏、冬2回)
というデータとなりました。
ご質問頂いた方は、
ボーナス無しの院で
勤務中とのことですが、
もっと収入を増やしたい、
ボーナスも
ゲットしたいという気持ちで
転職を考えるのは全然アリです。
また、大手訪問マッサージ会社に
入って働くことで
在宅治療の現場を
多く見れるので、
自分の経験や知識が増えて
勉強になり、更に安定した
お給料が貰えるので、
将来的に独立開業する際に
役に立つという考えも
お持ちなのかもしれません。
確かに転職した結果、
在宅治療の経験値が上がって、
勉強にもなって、
そして今よりもお給料UPの
可能性もあるでしょう。
ただ、大手訪問マッサージ会社に
転職した立場の
勤務鍼灸マッサージ師と
独立開業を目指す鍼灸マッサージ師では
同じ、
訪問マッサージ・訪問鍼灸でも
全く別なスキルが必要になってきます。
というのも、
大手訪問マッサージ会社が
鍼灸マッサージ師に求めているのは、
現場で一生懸命に
施術してくれることです。
20分と言う施術時間を厳守して、
毎日15人の患者さんを、
定期的に回って施術することです。
大手訪問マッサージ会社の
正社員と言うと、
何だか、とても安定していそう
なイメージですが、
実情は物凄く忙しくて…。
中には、1日に20人程度の施術を
するようなところもあります。
朝8時からから夜8時まで
休み無く働く…という感じで
とにかく、施術ロボットのように、
ひたすら、施術の移動の繰り返しをして
クタクタになってしまうという話も
聞きます。
当然、1日に20人の施術、
1週間に100人の施術、
1か月に400人の施術
1年間に述べ5000人の施術をすれば、
施術に関しては、
経験値が上がって
勉強になるでしょう。
しかし、独立開業を目指す
鍼灸マッサージ師であれば、
現場の施術はそこそこにして、
もっと重要視しなくては
ならないことがあります。
それが、「新規患者の獲得」です。
1日に20人の施術をするには、
最低でも20人の患者さんを
自分で獲得しなくてはなりません。
その、新規患者獲得の
スキルとノウハウが無いと
独立開業するための
勉強には一切なりません。
それで、基本的に
大手訪問マッサージ会社では
施術者と営業スタッフとの接触や
施術者と事務スタッフとの接触を
させない様に
しているところもあります。
施術以外の営業ノウハウ、
事務処理ノウハウが分かれば、
退職されてしまう可能性が
上がります。
最悪のケースでは、
退職の際に施術者が担当していた
20人の患者を引き連れて
同じエリアで開業されるということも
あり得るわけですから、
隠したい気持ちも分かります。
それがわかった上で、
「自分は大手訪問マッサージ会社で
在宅治療を極めたい!」
という人であれば
良いと思いますが、
「お給料&ボーナスも
貰えて勉強にもなる…」
みたいな、中途半端な気持ちで
転職を考えているのであれば、
あまりお勧めしません。
大手訪問マッサージ会社の
勤務鍼灸マッサージ師と
独立開業を目指す
鍼灸マッサージ師では
全く別のスキルが必要で、
特に、新規集客が
出来るスキルを磨かないと
全く持って意味がありません。
それらを考慮して、
転職するか独立開業するか
考えたほうが良いでしょう!