こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
「サークル・マルチの方は
ご遠慮いただきます。
勧誘目的以外でのご利用も
ご遠慮いただきます。」
これは、西日暮里のルノアールの
入り口の看板に
掲げられている文字です。
ぼくは、
先日この時間この場所で、
ある勧誘を受けました。
そう、ネットワークビジネスの勧誘です。
あなたも、これまでの
人生で1度は
ネットワークビジネスの
お誘いを受けたり、
関わったりしたことが
あるかもしれませんね。
学生時代の友人、
職場の元上司、
異業種交流会で知り合った人
などからの突然の連絡が
入ったなんていう経験をしたことが
あるのではないでしょうか?
最近、ぼくの周りや
友人の鍼灸院の先生の周りでも
やたらと、この
ネットワークビジネスに絡んで、
会員さんや患者さんや職場スタッフへの
勧誘行為などでトラブルが
増えてきたという印象がありますので、
このビジネスってどうなんだ?
という僕の考えを
書いていこうと思います。
もし、あなたが、治療一筋で、
外界のものを
一切シャットアウトしてきた場合は、
さっぱり分からないと
思いますので、
ネットワークビジネスが
どういったものなのかを
簡単に説明させて頂きますね。
ネットワークビジネスとは
会社が宣伝や広告などを使わず、
人のネットワーク、
口コミで商品を
売っていく
ビジネス形態のことを言います。
ネットワークビジネスは
「MLM
(マルチ・レベル・マーケティング」
と呼ばれることもあります。
口コミで広める人
(ディストリビュータと言います)は
知り合いに商品を勧めて、
その商品を買って
もらえたときに収入が発生します。
さらに知り合いが
その商品を気に入って、
「私もこの商品を売ってみたい!」
と言ったらその人を
ディストリビュータにすることができます。
そこで親子関係ができて、
あなたが親、
知り合いが
子供という関係になります。
ここからが
このシステムの良いところであり、
醍醐味であると
言われている部分です。
子供が誰かに
商品を売って利益を上げると、
親にも収入が発生します。
結局のところ、
あなたが知り合いを
ディストリビュータに
していなかったら
生まれなかった売上げなので、
親にもその収入を得る権利が
ありますよということです。
しかし、
それだけではありません!
子供がさらに子供を作って、
あなたから見て
孫が出来たとしても、
その孫の作った収入は
あなたに還元されます。
さらにその孫にも子供が…!?
もう、分かっていただけましたか?^^
沢山の子供・孫を
作れば作るほど自分は
働かなくても収入を
得る仕組みが
出来ていくということです。
でも、これは
あくまで理論上の話であって、
現実的には
そう簡単には広がって行きません。
これは、治療院経営を
している方であれば分かると思いますが、
いくら技術が良くても、
口コミで友達に紹介してもらって、
さらにその友達が
友達を紹介して、その友達が更に、、、
って訳にはいきません。
口コミ紹介率は
せいぜい10%程度と言われています。
今回、僕が受けた
ネットワークビジネスの
勧誘のスタイルは、
「ABC」というものです。
ネットワークビジネスに
置いてのABCとは
・A=Adviser(アドバイザー)・・・
説明する人、アップ
・B=Bridge(ブリッジ)・・・
橋渡し役の人
・C=Customer・・・
顧客・会員になってもらう人
1、藤井がCで、知人の
Bさんに勧誘を受けました。
2、Bさんは、まだ
ネットワークビジネス
初心者ですので、
Bさんの上司的な
ポジションのアップのAさんが
Bさんの代行でC(藤井)に
ビジネスの説明をします。
(AさんがC(藤井)さんに
説明している時、
Bさんは説明のポイントや
話し方など学習します。
後々、BさんもAさん役に
なる時が来ますので、
ただ話を聞いているだけって
わけではないんですね。)
※この繰り返しで、
理論上は組織は広がり続けます。
最近は、フェイスブックが
普及してきて、より、個人と個人の
繋がりが強くなってきた影響か、
やたらと、
ネットワークビジネスの会社の説明会や
イベントなどのお誘いを
受ける機会が増えてきた
印象があります。
僕は、基本的には
ネットワークビジネスは否定派です。
何故か?
僕が否定的な理由は次の3つです。
1:商品ありきのビジネスだから
プロダクトアウト、
マーケットインという言葉を
聞いたことがあるでしょうか?
プロダクトアウトというのは、
製品の作り手を優先する考え方で、
とにかく自分たちが
良いと思うものを作って
世の中に出すという考え方です。
治療家さんの場合は、
とにかく自分が修得した
手技が最高に良くて、
それを患者さんに
受けてもらうという考えです。
逆に、マーケットインは
市場の顧客を中心に
製品を作っていて考え方で、
顧客の求めているものを
徹底リサーチし、
顧客の求めているものだけを
提供していくという考え方になります。
患者さんの悩みを
リサーチして、患者さんが
望む施術メニューを考えて
提供するという考えです。
簡単に言えば、
「自分の好きなものを作るか」
「大衆に迎合した商品を作るか」
ということです。
高度経済成長期のような
大量生産の求められている
時代であれば、
プロダクトアウトでも
OKでしたが、
今の時代は厳しいです。
だから、どれだけモノが良くて、
「このサプリメント
最高にいいから~」
「このお水飲んでれば
死なないから~」
「この化粧品使ってれば
老けないから~」
と勧誘されても、
そもそも、必要ないものは
「いらねぇ~~~」
となってしまうのです。
本来であれば、
必要のないものを
強引に売ろうとするから、
トラブルに発生するケースが
多発するんですね。
2:本来必要としている人とは、
違う人に売ることになるから。
例えば、ネットワークビジネスで
取り扱っている商品が
浄水器だったとしたら
毎月何個も何個も
購入してくれるヘビーユーザが
何人もいれば別ですが、
実際は
そこまで見込めないでしょう。
本来であれば、浄水器を
使って綺麗で美味しいお水を
飲んで健康になりたいという人に
商品が渡ればいいのですが、
そういう流れにはなりません。
どうなるかというと、
自分と同じように
ビジネスをして稼ぎたい
思っている人を勧誘して、
浄水器を買ってもらうのです。
別にその人は、
美味しいお水が飲みたいとかは
関係がなく、
ビジネスで儲けたい方です。
こうなると純粋に
美味しいお水を飲みたいという
一般のお客さんを
集めるよりも
ビジネスをしたい人を
集めるほうが
楽に収入を得られるので、
必然的に誰もがそうするようになります。
こうすれば
確かに商品は売れますが、
本来そこまで
商品を必要としていない人が
商品を購入して、
純粋に商品を求めている
人には行き届かないという、
本来の目的に
反した結果が生まれます。
買う人にとってそれほど価値のない
ものを売っているのですから、
アベコベなおかしな
話になってきますよね。
3:始めてしまったら抜けにくい。
ネットワークビジネスに
ハマる人の特徴として、
仲間を失う、今の居場所を
失う恐怖心が強い人があげられます。
居心地の良い場所を失うのが怖い
ネットワークビジネスで
活動しているチームでは、
多くのチームがセミナーや
ミーティングを開催しています。
そしてこの場所では、
活気溢れるメンバー同士が
交流したりもしま
ネットワークビジネスの
環境に触れると、
みんな笑顔で、元気がよく、
会社と比べると、
どうしても居心地が良いと
感じる人も多いようです。
お互い褒めあったりもしますから、
当然なのかもしれません。
実際始める理由のひとつが、
みんなが素敵だから!
というのもありま
しかしこれが抜けるに抜けられない
原因になっていきます。
要はやめることで、
この居心地の良い環境を
手放したくないのです。
また、既に何人か
友人を誘ってしまった場合は、
「今さら後にひけない」という
思いがあったり、
誘ってくれた人に
迷惑をかけられないからという理由で、
辞めたくてもスッパリ
辞めにくいという現実があります。
友達で済むならまだしも、
恋人や親戚や兄弟などを
巻き込んでいる場合は、
なおさら後に
引けなくなってしまいます。
「入ったら抜けにくい関係性を
構築する」
これが、ネットワークビジネス本部の
思惑でもあります。
ということで、3点ほど
否定的な意見を書きましたが、
なんだかんだで、
このビジネスは
効率が悪いというのが
僕の印象です。
既に、自分が
カリスマ的なポジションに
居て、信者を多く抱えているので
あれば良いのかもしれませんが、
ゼロから始めるような一般人が
人と対面して、伝言ゲームのように
広げていく手法は
あまり非効率です。
真面目にコツコツ
口コミで広げる。
そんな伝言ゲームみたいな事を
繰り返す内に、
このビジネスに掛ける
労働力の割に、
得られるお金が少なすぎるわ、って
思うはずです。
小学生や中学生の小遣い程度の
お金を稼ぐ為に、
毎月その何十倍の
お金を上納金として本部に納める。
そんな事を繰り返して、
気がついた時には、
お金も友人も無くしてしまう、
そんな現実を
体験した方も多数いる
ということも
しっかり知っておくべきです。
因みに、
「0.003%」
これ、
何の数字だか分かりますか?
僕も最初見たときは何の数字だか
まったくわかりませんでした。
これ実は、
ネットワークビジネスで
成功する確率なんだそうです。
0.003%って宝くじの方が
確率が高いんじゃないかってくらいの
低確率ですよね。
0.003%の確率で
成功する人が実在するという
現実があるので、
それに憧れて
参入する方が多いようです。
しかし、この0.003%という
数字が示す通り、
「不労所得」とか「権利収入」
だけで、本気で生活していこうと
思うならば、並大抵の努力では
到達できないってことです。
今後、あなたのところにも
・保険治療の収入だけじゃ
不安ではありませんか?
他のことに取り組んで
「不労所得」という
もう一つの柱を作りませんか?
・将来の年金って
もらえると思いますか?
年金に変わる「権利収入」に
興味はありませんか?
・この商品(サプリ、化粧品、お水等)、
治療院に導入すると、
継続的な不労所得が
手に入りますよ、いかがですか?
といった、甘いお誘いが
来ることがあるかもしれません。
しかし、
甘くて儲かる話は
あなたの所には
絶対にやってこないのです。
絶対にです!
仮に「甘くて儲かる話」が
あったとしても
いつの時代も、甘くて儲かるネタは、
「自分と身内しかやらない」
これが原則なので、
一般人のあなたの元には
絶対にやってきません。
もし、あなたがこれからの人生で
甘くて儲かりそうな話を
持ちかけられたときは、
今日のブログの事を
思い出して頂ければ幸いです。