こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
先日、ある院長さんと打ち合わせを
していたのですが、その中で、
施術者の社員が無断欠勤をして
大変だったというお話を聞きました。
無断欠勤…。
良くないですよね。
患者さんにも、周りのスタッフにも
治療院にも迷惑が掛かる行為で、
社会人としてはあるまじき行為です。
その施術者は、翌日は出勤したものの
しばらくして退職されたそうです。
このように期待を込めて
せっかく採用した施術者で、
研修に時間をかけたにも関わらず
いざ現場に出始めて慣れたころに
辞めてしまった…
あなたも、
そんな経験はありませんか?
採用に時間をかけて
採用時のコストもかけたのに
すぐに辞められては
採用した意味がないと思ってしまうのも
無理がありません。
もちろん、
施術者を採用するということは
院長としてコスト(経費)ではなく、
将来の投資だと
考えていることでしょう。
施術者に関しては、
固定給25万の人件費で、
80万の売り上げを作って貰うことを
期待して採用しているのです。
しかし、
採用費に30万円、
研修費に20万円、
給料として25万+社会保険、
その他諸々のコストを掛けたのに
無断欠勤で、すぐに辞められて
しまうのは悲しすぎます。
ある求人会社の調査によると、
ヒトが辞める理由は
・「人間関係」
・「働き方(残業や勤務日数)」
・「給与のあまりの低さ」
などの理由が上位を
占めているとのこと。
この中でも、特に
問題になるのが人間関係です。
求人の募集要項の中には、
勤務日数、残業時間、給与などは
ある程度記載されており、
それに納得したうえで
採用面接に来るわけですが、
人間関係については、
入社してみないと見えない部分があります。
現場の、施術リーダーが
意地悪で、新人をいじめるような
環境では、仕事がしずらく、
働いている施術者が気持ちがいいとは
言えないでしょう。
そうなると、やる気が落ちて、
仕事の生産性も落ちて、
売上にも影響してしまいます。
これとは逆に、
入社して仕事を続けられる人の
続ける理由とは何だと思いますか?
訪問鍼灸治療の業界においては、
・「人間関係」
・「週休2日、残業無し」
・「相場よりもチョイ高い給料」
などが上位を占めます。
ここでも人間関係が出てきます。
やはり、人間関係、つまり
人と人とのコミュニケーションは
欠かせない要素になります。
コミュニケーションが
円滑に行われている治療院は働きやすく
居心地もいいことでしょう。
また、 お互いの意思疎通がきちんと
とれているので、
ミスやすれ違いも少なくなる。
そうなれば、
仕事も捗るし生産性も上がります。
そして、
コミュニケーションがスムーズに
取れていれば、
気持よく働くことができることでしょう。
院長のあなたと一緒に
働いている施術者が何を考え、
どんなことを感じているのか?
それが日頃からわかっていれば、
解決策は導きやすく、
改善することも増えてきます。
しかし、ここで問題なのが
訪問治療院という業態です。
店舗型の鍼灸院や接骨院であれば
同じ店舗内で院長の目が届く範囲で
施術者も動いてくれるので、
お互いで話し合って業務の改善に
取り組むことはできます。
しかし、訪問鍼灸マッサージの場合は
院の外、つまり在宅の患者さん宅で
単独で施術することになるので、
院長とスタッフ、またはスタッフ同士で
会ったり、話したりする機会が
極めて少ないのです。
治療院によっては、
直行直帰でOKというところもあるし、
朝の5分だけ連絡事項を伝える時間は
確保できるが、帰宅の時間は各自バラバラで
会って話すことが
出来ないところもあります。
もしかしたら、担当患者さんの
施術内容についてものすごく悩んでいて
治療方針を院長に
相談したいと思っていても
なかなか会えないので相談できない。
相談できない中で、
患者さんからクレームが来て
施術中止になってしまい、
自信を失って退職してしまう…。
そんなケースも考えられます。
このように店舗型よりも
訪問型のほうがより高度な
人間関係構築方法を持たなくては
施術者の離職を
止めることが出来ません…。
しかし、世の中便利になってきており、
毎日、時間をとって対面で
1人1人の施術者と話すのは
難しいかもしれませんが、
直接会って話さなくても、
今はzoomやチャットワークや
スカイプといった離れていても
繋がることができる
便利なツールを活用することが出来ます。
月末に領収書関係の業務で
1ヶ月に1回だけ会って話すよりも
たとえ話す時間は少なくても、
頻度が多い方が
信頼関係は築きやすいです。
このように院長と現場施術者との間で、
コミュニケーションを取ることで、
仕事の生産性が上がり、
結果、売上にも繋がり、
長くあなたの治療院で
働き続けてくれるのであれば…
コミュニケーションの
時間を作ることは、
院長として、最も重要なことだと
認識したほうがいいですね。