こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
少しずつ完全な
猛烈な暑さは影をひそめた感は
ありますが、今年は
残暑が続くとの
予報もありますので、
往診するには
注意が必要ですね。
ところで、今日は
事務処理的な話になりますが、
あなたは、
訪問鍼灸マッサージを
やっていく上で、
ケアマネさんやドクターなどに
患者様の経過報告書を
提出していますか?
もちろん
人によっては書面ではなく、
電話や対面して
口頭のみの報告を
されてらっしゃる方も
いるでしょう。
方法はどうあれ、
報告は大事ですよね。
最近、この報告(書)
について訊かれる
ことが多くあります。
そこで今回は、
訪問鍼灸マッサージ師の実務的な
部分である、
報告書
(特にケアマネさんに対して)について
シェアさせていただきたいと思います。
報告書は、
3つのポイントに分けて
考える必要があります。
1:報告書の提出方法。
2:報告書の提出回数。
3:報告書に書く内容。
1:報告書の提出方法。
上記は、2つに
分けられそうです。
A.直接対面して手渡しする。
B.FAXや郵送等で送る。
A.直接対面して手渡しする。
ケアマネさんには、
出来れば直接お会いして
報告書を手渡ししたいですね。
これはリアル営業の
延長線上にある
大事なことだと
私は考えています。
ケアマネさんは、
私たち鍼灸マッサージ師を
大事な利用者様に
紹介するのですから
「紹介して失敗した」
という結果だけは
避けたいはずです。
「顔を出せる」
ということは
「きちんとやっています」
という意思表示にもなる、
と私は考えています。
安心感にも繋がるでしょう。
ケアマネさんと
顔を合わせて天気の話をする
だけでも
お互いの距離は縮まります。
また、直接お会いすることで
「実は前から話そうと
思ってたんですけど」
とか
「こんなことを
訊いてもいいですか」
という風な
「ちょっとしたこと」を
相談して
もらえる貴重な
機会が得られます。
「こんな利用者さんが
いるんですけど
訪問可能ですか?」
なんていう話も
当然出てきます。
それがどんな結果に
結び付くかは、これ以上
書かなくても、
ご存知だと思います。
患者様にも
「先日ケアマネージャーの
佐藤さんに
お会いして・・・」という
話をすると、
安心するようで
とても喜んでもらえますよね。
B.FAXや郵送等で送る。
FAXで報告書を送るのは、
時間と手間が
最も少なくて済む方法ですね。
また、
コロナ直下時代においては
対面での接触を
控えて欲しいという方も
一定割合
いらっしゃいました。
ケアマネさんのいる
事業所が遠くて、どうしても
手渡しが難しい場合には
FAXや郵送でも
良いかもしれません。
その代わり、
上に書いたような
細かいやり取りまでは
出来ないことが
最大のデメリットです。
「ちょっと訊いてみたい・・」
という気持ちが
ケアマネさん側にあっても、
それをわざわざ
FAXで送ってきたり、
お手紙で
返信をくれたりする方は
いないでしょう。
もちろん報告がないよりは
ましですが、
どうしても形式的に
ならざるを得ない印象です。
2:報告書の提出回数。
あなたは、報告書は
どのくらいのペースで
提出していますか?
・月に1回。
・3カ月に1回。
・6カ月に1回。
くらいが、比較的
多いパターンだと思います。
営業で実績を出している
治療院さんは
最低月に一回は
ケアマネさんとの
接触をするようにしているところが
多いです。
ただ、あまり頻繁でも
うるさいでしょうし、
かといってあまりに
長い間接触がなければ、
疎遠になってしまうのは
当たりまえですよね。
施術内容を見直す意味でも、
1カ月に1回程度が
良いかな、と感じています。
このあたりは
ご自分の感覚で決められると
良いでしょう。
言うまでもないですが、
転倒や目立った
環境の変化などは、
逐一電話で
連絡すべきですよね。
きめ細かい対応で、
きっと信頼感が深まるはずです。
3:報告書に書く内容。
報告書には、どんな内容を
書かれているでしょうか?
当院では基本的には、
月に一回のペースで
ケアマネさんと
ドクターに報告書を
提出していますが、
書いている内容は、
・具体的な施術・
リハビリの内容と所要時間。
・患者様の主な訴え。
・施術に対する患者様の反応。
・患者様のその月の
体調を含めた様子、変化。
・今後の見通し、
気になっていること、治療方針。
というところです。
特に気をつけているのは
「易しい言葉を使う」
ことです。
難しい言葉で書くと、
書いた方には
充実感がありますが、
読まされる方には負担でしか
ありません。
ケアマネさんは
医療の専門家では
ありませんので…。
例えば、「拘縮」という言葉は、
ぼくたちは日常的に
使っていますが、
ケアマネさんの中には
「?」という方も
いらっしゃいます。
また、同じく
訪問鍼灸マッサージをしている
先生たちから
訊かれる質問で多いのが
「患者さんの変化が
あまりないので、
毎回同じ内容を書いて
提出しているのですか?」
というものです。
確かに、何かが
劇的に変化することは稀です。
・環境のちょっとした変化。
・転倒があった。
・患者様が
最近良く話題にすること。
などが少々変わるくらいで、
施術内容は、
殆ど前月と
同じになる事が多いです。
「毎月同じような
報告書でも大丈夫?」
というご不安も
あるかもしれません。
ご意見は
いろいろあるとは思いますが、
施術者として
最善を尽くして施術にあたって
見通しを立てている
限りにおいては、何も無理に
飾り立てる必要はないと思います。
事実をそのまま
報告するだけです。
さて、ここまで
報告書について見てきた
ところで、
「報告書はなぜ必要か?」という
ことを改めて
考えてみたいと思います。
報告書の目的は、
・施術の内容を
記録に残すため。
・施術の目的をケアマネさん等に
示すため。
あたりでしょうか。
しかし、それよりも
もっと大切な目的が
ある、と考えています。
それは
「きちんとみてますよ」という
ぼくたちの
「意思を伝えること」です。
ぼくたちが一生懸命作成して、
提出している報告書ですが、
恐らく、「恐らく」ですが、
ケアマネさんやドクターは、
実際にはあまり
読まれていないと思います。(泣)
もちろん、丁寧に
読まれてる方もいらっしゃる
でしょうし、
読まれる報告書にするような
努力を怠っては
ならないとも思います。
しかし、日々様々な
業務に忙しいケアマネさん
が、丁寧に報告書を
読まれるとは
あまり考えられません。
そこで「じゃあ、
報告書は適当でいいや」とは
決して思わないで欲しいです。
やはり、施術者として
担当している
患者さんの状況を
しっかりとした
報告書は作るべきです。
忘れてはいけないのは、
報告書を提出するという
行為を通して
(特にケアマネさんと)
「人として良いお付き合い
続けて行く」
ということでは
ないでしょうか。
定期的に報告書を
提出する機会を、単に
報告書を渡すだけの
場にするのではなく、
「きちんとみてますよ」
「ちゃんと考えていますよ」
というこちらの
普段の姿勢を見せる場として
捉え、ケアマネさんや
患者様への想いを伝える
場にして行くと良いです。
それが結局は、
患者様やケアマネさんの為に
なるわけですし、
それはイコール僕たちの
為にもなるはずですから。
今回は、報告書について
考えてみました。
是非、参考にしていただければ
幸いです!