デイサービスとの提携での注意点

こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

地元で鍼灸マッサージ院を
開業していると
デイサービスから
業務提携のお話が
来ることがあります。

もし、そんな提携
お話を頂いた時に
訪問マッサージ・訪問鍼灸をしている
施術家としては
どう対応したらよいでしょうか?

—- Original Message —–

先日、地元の
介護医療関係者の集まりで
知り合ったデイサービス
施設長さんから

「うちのデイサービス
 マッサージをお願いしたい」

と依頼がありました。

このようなケースは
初めてなのでよくわからないのですが、
報酬に関しての
相場などありますか?

また、業務提携する上で
気を付けるなど
ございましたら教えて下さい。

—— End of Message ——

デイサービス乱立時代と言われ、
あなたの地域にもきっと
たくさいのデイサービスが開業して、
そして廃業していると思います。

デイサービスの経営は、
開業資金などの初期投資がかかる、
更に看護師や介護士などの
複数のスタッフが必要、
更に移動用の自動車や
ドライバーなども必要です。

しかも、ライバルが乱立していて
なかなか他との差別化が出来ない。

特に最近は、
リハビリ特化型のデイサービス
なども増えて来た影響で、
今まで特に何の特色が
無くても何とか生き残って来れた
デイサービスとしては、
オプションの一つとして
「うちのデイサービスでは、
 マッサージが受けられますよ!」
という売りが欲しいところです。

そんな背景から、地元の
鍼灸マッサージ師に
お声が掛かることがあります。

この時に、
ひとり治療家の場合は
ちょっと待った方がいいです。

デイサービス
通っている利用者さんは
ほぼ全員が歩行困難であり、
訪問マッサージ・訪問鍼灸の
対象になる方ばかりです。

その中に入って、
おじいちゃん・おばあちゃんの
マッサージをして仲良くなってから
在宅での
訪問マッサージ、訪問鍼灸に
繋がるケースもあるでしょう。

僕自身も開業当初に、
地元のデイサービスから
「お昼の13~15時の2時間だけ
 デイサービス内での
 マッサージをお願いしたい」
という依頼を頂き、
実際に1年間くらい
業務提携をして
施術をしていたことがあります。

提携内容は、
時給1500円程度でしたので
2時間働いて
3000円の収入になりました。

まぁ、時給などは
ほとんど気にせずに
デイサービス
利用者さんと仲良くなって
訪問マッサージ・訪問鍼灸に
繋がればいいと思っていました。

そして、実際にデイサービス内で
おじいちゃん、おばあちゃんの
マッサージをしていると、

デイサービスに来ない日は、
 自宅にも来てマッサージを
 お願いしたいな~」

なんて声を頂くようになりました。

利用者さん本人が
訪問施術を受けたいと言っている、
歩行が困難な状況なので
同意書の発行も問題ない、
デイサービス
施設長の許可も取っている、
ということで、トントン拍子で
訪問マッサージ・訪問鍼灸に
繋がると思っていましたが、
1つ大きな壁がありました。

それが、
ご家族が拒否するという
ケースが続出したのです。

「自宅まで来てマッサージは結構です!」

デイサービス内で出来る
 マッサージで十分です!」

「マッサージの日は、
 仕事を休まなきゃ
 ならないじゃないの!無理!」

などなど…。

利用者(高齢者)が
訪問治療を望んでいるのも関わらず
ご家族の同意が得られませんでした。

デイサービスは、
基本的には家族が
日中休むための意味合いが強いので、
鍼灸マッサージ師が家に来られたら、
その時間帯はご家族が自宅に居て
対応しなくちゃ
ならないということで
拒否されたのかなと思います。

ひとり治療家さんの場合は、
もし、デイサービス
提携する場合は、
料金や時間などを
考える必要があります。

開業当初で
時間が有り余っていて、
少なくても収入が欲しいとことですが、
往診をして訪問マッサージが出来る
僕達は1件につき、2kmで
3500円程度
(施術時間20分)なので、
デイサービスとの
業務提携についても
強気な金額で
交渉した方がいいです。

鍼灸・マッサージの実費治療の
相場料金
(10分あたり1000円)程度は
請求してあげてください。
最低でも、
1時間当たり5000円程度は

請求してもいいかなと思います。

もし、時給1500円程度の
格安の料金で
提携する場合は、

「1か月に最低2人の
 保険患者の紹介を頂きたい」

などの条件を提示してあげると
いいと思います。

スタッフが沢山いて、
余剰人員がいるような
治療院でしたら
デイサービスとの提携
メリットがありますが、
ひとり治療院の場合は、
一度契約したら
止めにくいですし、開業して半年後に
忙しくなってきた時の
スケジュール管理面などで
面倒な事も多々出てきます。

このあたりを考慮して、
慎重に、そして契約する場合も
強気な態度で
交渉してみてください。