最低時給1163円時代の持続可能な経営

こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です!

最低賃金の見直しが
10月に行われますが、
東京都においては、
10/1より
最低時給1163円になります。

僕が初めて
アルバイトをしたのが
今から約30年前(1995年)で、
その当時頂いていた時給は
850円でした。

そして、10年前(2014年)の
東京の最低時給888円
今年の10月(2024年)から
東京の最低時給は
1163円になります。

10年間で
時給275円UPしています。

自民党総裁の石破さんは

「全国の最低時給1500円」

にする方針とのことですから、
その場合、東京都の最低時給は
近い将来2000円近くに
なるのでしょうか・・・。

世の中の多くの
労働者にとっては、

「いいぞーーー!
 もっと時給アップしろ!」

と歓迎される動きが
目立つようです。

特に物価の上昇や
生活費の高騰を背景に、
生活の安定に向けた一歩と
捉えているようですね。

一方で、このブログの読者は
多くの方が訪問マッサージ院や
鍼灸院、整体院の院長先生(社長)
というお立場です。

訪問マッサージ院の
経営者としては、
最低賃金の引き上げに対して
不安要素も大きいでしょう。

特に、すでに様々なコストが
上昇している中で、
最低時給がアップして、
他のスタッフの賃金の
負担が増えることで
経営がさらに圧迫される
可能性もあるわけです。

訪問マッサージ業界においては、
施術スタッフの技術力や
コミュニケーション力が重要ですが、
賃金アップに対応するためには
価格の引き上げが必要になります。

マッサージだけではなく、
症状によっては
変形徒手矯正術(1部位470円)を
入れたり、
温罨法+電気光線器具で
300円加算を入れたりなど。

ただ、つい数か月前まで
1回当たり400円程度の
施術だったのが
加算に加算を加えて
盛り盛りの施術料金にして
1回当たり700円近い
金額になってくると、
患者さんが離れてしまうという
リスクもあります。

また、訪問マッサージ事業の
経費のうち
最も大きいのが人件費です。

優秀な施術スタッフに高い賃金を
支払わなければならない一方で、
集客や売上の
不安定さが続くと、
経営者は業務委託スタッフとの
契約解消やサービスの縮小を
検討せざるを得ない状況に
陥ることも考えられます。

訪問鍼灸マッサージ事業の場合は、
施術料金が健康保険制度に
基づいて定められているため、
付加価値を提供しても
直接の値上げは難しい状況です。

しかし、患者さんの
満足度を高めるためには、
施術以外の部分での
サービス向上することは可能です。

例えば、定期的な
健康アドバイスや、
信頼関係を強化するコミュニケーション、
またはスムーズな
予約・管理システムの導入など、
全体を向上させる工夫で
経営の差別化に
繋げていきたいですね。