こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
先日、訪問治療院を
経営している仲間たちと会食の機会があり、
その場で話題に上がったのが
「新人研修」についてでした。
中でも印象的だったのが、
ある繁盛院の院長の言葉です。
「うちは、
新人さんに“教える”ところまで
やってもらってますよ
最初は、先輩施術者が手本を見せて、
次に新人スタッフが
それを真似して実践。
そして最終的には、
その新人さん自身が別の新人に教える。
このサイクルを経ることで、
施術やマナーはしっかりと定着し、
現場でも安心して
任せられる人材へと育つそうです。
これを聞いて、
僕はあらためて思いました。
「教える」って、
最強の学びなんだな…と。
実際、僕自身も勉強会などで
新しい知識を得ることは多いのですが
それを“ただ聞いただけ”では、
あやふやなまま。
ちょっと試してみても、
本質をつかんでいないことってあります。
でも、人に伝えようとすると、
視点が一気に変わります。
「どう言えば相手に伝わるか?」
「自分は本当に理解しているか?」
と考える中で、
自分の中に落とし込みが起きる。
理解の穴にも気づけるし、
実はその工程こそが
一番の学習になるんです。
これって、
訪問治療院のスタッフ育成にも
そのまま活かせると思うんです。
例えば、ある技術研修を受けたとしましょう。
普通なら「ふーん、なるほど」と
受け取って終わり。
でもその学びを、
院内ミーティングで他のスタッフに
共有するとな
「これは自分でちゃんと
分かっていないと説明できないぞ」
となり
そのプレッシャーが、
理解を深めてくれるんです。
さらに、共有している中で、
「それ、うちの患者さんには
どう応用できるかな?」
「こんなケースではどうだった?」
といった質問が飛んでくる。
そのやりとりが、
学びを“実戦レベル”に引き上げてくれます。
だからこそ、院内でも
「学んだら、誰かに伝える」
「現場の工夫は、みんなで共有する」
という文化をつくっていくことが、
すごく大事なんです。
実際のところ、
「この患者さんには
こう声をかけたら、安心された」
「訪問ルートをこう変えたら、
疲れにくくなった」
そんな小さな発見でも、
立派な“現場の知恵”。
それを言葉にしてチームで
シェアすることで、
スタッフ全体の
経験値が一気に底上げされます。
訪問治療院というのは、
一人のスター施術者がいても
成り立ちません。
一人で対応できる患者さんの数は
30名程度で限界を迎えるので、
それ以上となると
他の施術者の力が必要になります。
みんなで支え合い、
情報を出し合いながら
成長していくからこそ、
患者さんにとって
安心できる空間が生まれるんです。
学んで終わりじゃなく、
伝えて、共有して、チームで育つ。
そんな文化を、
あなたの院にも取り入れてみませんか?