スポーツジムの前で立ち往生するおばあちゃん

こんにちは、
日本訪問マッサージ協会の藤井です。

先日、オフィスの
近くにあるフィットネスクラブの
を通りかかった時に、
ある光景が目に入りました。

それは、チラシを
握りしめた一人のおばあさん。
年齢は分かりませんが、
見た目はおそらく
後期高齢者(75歳以上)だと
思います。

にぎやかなジム
自動ドアので、
入ろうかどうしようか
ずっと立ち往生して
悩んでいる姿だったのです。

訪問マッサージの患者さんは
75歳を過ぎて
お身体の不調を持ち
外出困難な方ですが、
75歳を過ぎても自ら
運動しようと考えている
アクティブシニアの姿勢は
素晴らしいですよね。

実は、アクティブシニアの運動に
する興味深い調査があります。

その結果によると、
日頃から運動習慣がある人でも、
ジムでは
運動したことが無いという
未経験者が44%もいるそうです。

そして、入会や継続を阻む
一番大きな壁となっているのが
「自分に続けられる自信がない」
ということでした。

世間一般のジム
フィットネスクラブの運営者は、

「最新のマシンを導入すれば
 シニアが集まるはずだ」

「月謝を安くすれば、
 きっと入会してくれるはずだ」

「運動による健康効果を
 アピールすれば伝わるはず」

というように、
効果や設備、
価格ばかりを宣伝します。

しかし、
アクティブシニアと呼ばれる
高齢者が本当に
求めているものは違います。

「効果があるかどうか」

ではなく、

「私でも続けられるかどうか」

なのです。

どれだけ素晴らしい最新の
トレーニングマシンがあっても、
「使いこなせなかったらどうしよう」
と不安なのです。

科学的なデータで
どれだけ運動効果を説明されても、
「自分だけついていけなかったら
 恥ずかしい」と、
自動ドアの
一歩を踏み出せずにいるのですね。



アクティブシニアの方が
本当に求めているのは、
運動そのものではなく、
「ここなら私でも
 優しく迎えてもらえる」という、
圧倒的な安心感と、
スタッフとの信頼関係なのです。

これは、僕たちの
訪問マッサージの現場でも
全く同じことが
言えるのではないでしょうか。

あなたは、日々の施術で
効果ばかりを追っていませんか?

あなたは、新規の患者さんや
そのご家族に対して、
「この施術をすれば、
 関節の可動域が広がります」
「麻痺が改善して、自分の力で
 歩けるようになります」
と、技術や効果ばかりを
アピールしていませんか?

もちろん、
施術の効果を出すことは
プロとして当然です。

でも、患者さんやご家族が
一番不安に思っているのは、
「本当にこの先生は、
 うちのおばあちゃんに優しく」
「根気強く向き合って
 くれるのだろうか」なのです。

つまり、現場でも
同じ対比が存在しているのです。

「効果があるかどうか」

ではなく、

「私(家族)でも
 続けられるかどうか」

という心の底からの
安心感を求めているのですね。

訪問マッサージを
必要とする高齢者の多くは、
心身ともに弱っており、
新しい人を家に迎えることに
とても大きな緊張と
不安を抱えていらっしゃいます。

そんな時に、専門用語ばかりを
並べる施術者が来たら、
「なんだか難しそうで、
 私には続けられないな」と
心を閉ざして、施術の継続を
断られてしまいます。

患者さんの話をじっくり聴く。
笑顔で元気にあいさつをする
施術中の
たわいもない会話を楽しむ。
ご家族の介護の辛さに共感する

そういった、一見する
治療技術とは関係のない
「関係性の構築」こそが、
患者さんが求めている
本当の価値であり、
継続の最大の理由になります。

患者さんやご家族は、
心の中でこう問いかけています。

「毎週どんな先生が
 私の家に来るのだろうか?」
「私のつらい話をちゃんと
 聴いてくれるだろうか?」
「本当に私でもこの
 治療を続けられるだろうか?」

これらの不安を、
あなたの優しい笑顔や丁寧な言葉、
そして「大丈夫ですよ」
という共感の姿勢によって、
技術を語る
すべて取り除いてあげてください。

出来ていないなと思ったら、
患者さんの表情や声に耳を傾け、
「安心感」を届けることを
意識してみましょう!

そうすれば、あなたと
患者さんの間の信頼関係は
これまで以上に、
グッと深まるはずです。