こんにちは!
日本訪問マッサージ協会の藤井です。
弊社の場合は
6月が決算締めですので、
8月末
に納税を済ませました。
それで、先月に
納税額なども含む、
会社の決算書のコピーを
銀行さんに提出してきました。
さて、訪問鍼灸マッサージ院は
手ぬぐい1枚と自転車1台で
スタートできるので、
わざわざ銀行さんから
お金を借りなくても
自分の貯金の中で
やることも可能です。
ただ、患者さんの数や
施術者の数が増えて
ある程度の規模の
治療院になる際には、
銀行さんからの
融資を受けて運営していく
ステージがやってきます。
セミナー会場などで
月商500万とか月商1000万の
院長先生とお話しする機会も
増えてきましたが、
「ぶっちゃけ、
いくら借りてますか?(借金)」
なんていう話題で
盛り上がることも多いです。
月に1000万の
売上があるなら、
借金なんてする必要
ないじゃないかと
思うかもしれませんが、
訪問鍼灸マッサージという
ビジネスモデルの場合
規模が大きくなってくると
借金しないと黒字倒産してしまう
ケースもあるのです。
黒字とは、収入が支出を
上回っている状況です。
それなのに、
なぜ倒産という事態が
起こってしまうのでしょうか?
黒字倒産は、手元に
現金がない状態が
続くことで起こります。
訪問鍼灸マッサージの場合は、
売掛金です。
保険診療の場合は、
すぐに手元に現金が
入ってくるわけではありま
通常は2か月から3か月後に
保険者からお金が入ってきます。
(※支払期間が長い所だと
6か月後というケースもあります)
訪問鍼灸マッサージの場合は、
ヒト(施術者)が商品なので、
売上が上がるということは
人件費があがるということです。
また、人が増えると
事務所を移転する必要が出たり、
様々な日用品をそろえたりする
必要が出てきます。
このように人件費や家賃などで
お金を払わなければならないのに
手元に現金がないという状況です。
保険者からの入金は
2~3か月後になるので、
常に先出しで
費用の支払いが発生します。
そうなると
どんなに業績が良い治療院でも、
資金繰りの行き詰まりから黒字倒産に
陥ってしまう可能性があります。
黒字倒産を防ぐためにも
ある程度の
売上規模の院長先生は、
金融機関(銀行)との
お付き合いが必要になってきます。
僕自身も、治療院経営を含め
色々な事業の経営をするうえで、
複数の銀行から借金をしています。
なぜ、藤井は
借金をしているのか、
今日は「借金」についての
考え方をお伝えしようと思います。
訪問マッサージ・訪問鍼灸においては、
独立開業するにあたって、
銀行から借金をする必要もなく、
手持ちの現金が数万円あれば
始めることが出来ます。
なので、セミナーなどで
訪問マッサージ・訪問鍼灸の
先生とお話ししている中で、
「自分は、絶対に借金しないで
経営したいです!」
「生涯、無借金経営をしていきます!」
「借金する意味が分かりません!」
と、何となくですが、
借金しないことがカッコいい、
借金するヤツはダサい、
とイメージを持たれているようです。
なぜ、そんな印象を抱くかと言うと、
幼少時代に親や先生、または
テレビドラマなどを見てる影響も
大きいと思います。
借りたお金を
返せなくなってしまったら、
玄関の前にサングラスをかけた
コワイ人が、”ドンドンドン”と
ドアを叩いて、
「オラァー、出てこいや!
居るのは、分かってるんやで!」
と怒鳴り声を上げられてしまう。
また、
「最悪、借金返済が出来なかったら
マグロ漁船に放り込まれてしまう・・・」
と印象が少なからず
あるのだと思います。
僕も以前は、
そんなイメージを持っていました。
でも、そんなことは起こりません。
仮に、みずほ銀行や
三菱東京UFJ銀行が、
そんな激しい取り立てをしたら、
社会問題になり、
非難が殺到してしまうからです。
もちろん、一切借金をせずに
この先、誰からもお金を借りずに、
事業を拡大することが可能であれば
それは、
それで素晴らしいと思います。
でも、僕はある経営者から
借金して資金を調達するの事も
社長の大事な仕事の1つだと
教えて頂きました。
ここで、あなたに
質問したいと思います。
「あなたは、3日以内に
手元にいくら集めることが
出来るでしょうか?」
・
・
・
個人の通帳には
貯金が40万円あって、
会社の通帳には90万円は入っていて、
親にお願いすれば20万位は
貸してくれそうだから、
総額で、150万円くらいかなと。
では、続けてもう一つ質問します。
「あなたは、自分と
親のお金は一切使わずに、
3日以内に手元にいくら集める事が
出来るでしょうか?」
・
・
・
この質問に対して、スパッと、
「○○○万円です!」
と答えることが出来るでしょうか?
おそらく、
「・・・・・・・・」
とスグに答えが
出てこなかったと思います。
「藤井の場合は、
3日あれば最低でも
○○○○万円は、
集めることが出来ます」
なぜなら、今現在
複数の銀行から借金をして、
それを毎月毎月しっかりと
返済しているという
実績(信用)が
あるということと、
ある程度見栄えのいい決算書を
作ることが
出来ているからです。
訪問マッサージ・訪問鍼灸の
経営において、
500万稼げる、
1000万稼げるというのも
重要な能力ですが、
「幾ら集める事が出来るか?」という
資金調達能力も
ある程度の月商規模に
なってくると重要な要素になります。
あはきの業界が
受領委任制度に移行したので、
訪問マッサージ・訪問鍼灸も
行政のさじ加減一つで、
いきなりの大ピンチが訪れることが
あるかもしれません。
仮に、保険者が
3か月分の療養費(7~9割)の
支給をストップしたら、
どうなるでしょうか?
スタッフ数名を
正社員で抱えている治療院は、
人件費、家賃、光熱費などの
固定費で
1か月に100万程度かかるでしょうから、
3か月だと300万の
手持ちの現金が無いと
ゲームオーバーになってしまいます。
それに対応できるだけの
資金があればいいですが、
そんな時に自分で
お金を持ってなくても
スグにお金を調達できる力が
あるかどうかで、
ピンチの時を乗り越えられるか
どうかが変わってきます。
なので、僕は緊急で
資金が必要ではないけれど、
銀行さんとのお付き合いを継続して、
何かピンチやチャンスが来た時には、
常に、ある程度
資金を集められるような
態勢を取っています。
世の中では、
【借金 = 悪】
というイメージが
植え付けられていますが、
その借金が、未来への
投資につながるお金や
経営の大ピンチを
救うためのお金であれば
全然オッケーなのです。
借金は、善でも悪でもなく、
中立的なものです。
プラスに働く借金であれば
上手に活用していきたいですね。